【図表:国内コネクテッドカー関連市場規模推移と予測】
従来、コネクテッドカーの市場は、「T-Connect」や「G-Link」、「NissanConnect」、「インターナビ」などB2C領域のテレマティクスサービスが該当すると考えられてきた。こうしたカーナビやスマートフォンを利用するインフォテインメント(情報・娯楽)・サービスであるB2C市場もコネクテッドカーの市場に含まれるが、実際には自動運転カーとEVの時代に対応すべく、コネクテッドカーは走行データの収集や解析を中心とするものに変化してきており、コンシューマ(消費者)の目には見えにくいB2B市場や研究開発投資の領域で大きく成長してきている。
2016年の国内コネクテッドカー関連市場規模は3,980億円で、そのうちB2C市場が712億円、B2B市場は1,850億円、研究開発投資は1,418億円と推計した。
今後、従来サービスに加え、通信ユニット(TCU:Telematics Communication Unit)を搭載したコネクテッドカーが増加し、新たなサービスが伸張し、研究開発投資が行われることで、2020年の国内コネクテッドカー関連市場規模は1兆円規模に拡大すると予測する。また、コネクテッドカーの増加、プローブ情報を使ったサービスやクラウドADASのサービス等(上表参照)が利用されていくことから、2025年の同市場規模は2020年の約2倍の2兆円規模となると予測する。
国内コネクテッドカー関連市場規模の算出に当たり、下記のように市場を16分野に分類し、概要をまとめた。それぞれの分野において、B2C事業やB2B事業の事業者売上高、OEMや機器メーカー、各種製品ベンダでの研究開発投資が発生し、コネクテッドカー関連市場は成長していくことになる。
【図表:国内コネクテッドカー関連市場 16分野の概要】
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調査期間:2017年5月~10月
調査対象:国内・海外の自動車メーカー(OEM)、カーエレクトロニクス機器メーカー、クラウドベンダ、電子部品ベンダ、IT・通信関連事業者、地図ベンダ、セキュリティ事業者、損害保険事業者、及びコンサルタント等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
※コネクテッドカーとは:本調査におけるコネクテッドカーとは、自動車のIoT化により、センサーと内部のネットワークにより実現できることだけでなく、クラウドと接続することにより、様々な情報サービスを受ける事が可能になり、快適性や安全性の向上が実現されるシステム、及びアプリケーションを指す。
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