いきなりですが、「プリンタ」と聞いて何を思い浮かべますか?
多くの方が、家庭で使用するインクジェットプリンタを想像されるのではないでしょうか。恐らく次いでオフィスにあるような、ページプリンタ(レーザープリンタやLEDプリンタ)でしょう。
印刷機を使わなければならなかったものが、プリンタで手軽に出力出来るようになりました。さらに、プリンタからの出力はドキュメントのプリントに止まらず、インクジェットプリンタでは写真も綺麗にプリントアウトできます。4、5年程前から写真出力の品質も向上し、写真屋さんで出すものと余り変わらないものが出来るようになりました。
プリンタと一口に言っても、多くの種類があります。大きく分けると、電子写真方式とインクジェット方式があります。方式毎に特徴はありますが、プリンタから出力された製品が、身の回りにたくさんあります。例えば、取扱説明書、クレジットカードや携帯電話の請求書や料金明細、ダイレクトメール、通信教育のテキスト、フォトブックなど様々な印刷物があります。これらは主にオンデマンド印刷と呼ばれるものであり、弊社では下記〔A〕~〔E〕のように定義し、市場動向を追いかけている【オンデマンド印刷(POD)市場に関する調査結果 2010】。また、関連レポートとして【2010 POD市場の実態と展望】もあるのでご興味のある方は参考にして欲しい。
〔A〕 少ロット印刷を得意とし、印刷機利用に対してコスト優位性を持つもの
〔B〕 ショートラン(短納期)対応
〔C〕 バリアブル(可変データ、ONE to ONE対応)印刷が可能
〔D〕 無版印刷
〔E〕 分散出力可能なシステム構築が可能である
矢野経済研究所作成
また、先に記したものは全て紙への出力されるものであるが、紙以外の物へのプリントも多々ある。それはフィルムや布などへのプリントである。具体的には、屋外広告、のぼりや横断幕、Tシャツ・ユニフォームやカバンといったものが挙げられる。これらを得意とするのが、大判インクジェットプリンタ(ラージフォーマットプリンタ)と呼ばれるプリンタである。因みにこちらのプリンタについては【2009-2010 プリンタ・プロッタ市場の実態と展望】にて掲載しているので、参考にして欲しい。また、これらのプリンタではパッケージ(お菓子の箱など)やノベルティグッズ(名入れなど)へのプリントが可能である。
インクジェットプリンタでは、非接触で微小な液滴(インク)を必要な量だけ正確に着地させることが可能であるという特長を活かし紙やフィルム以外へのさまざまな実用・研究が行われています。
それらを幾つか紹介しましょう。
上記以外にも、インクジェットは印刷物に接触せずに印刷が可能であることから紙以外の素材や立体物への印刷も模索されている。この様にプリンタは様々なものを印刷する事が可能であり、もう10年も経つと、さらに多種多様な用途が出てきていることだろう。もしかしたら、プリンタのスイッチを入れると、プリンタからテレビが出てくる時代も来るかもしれない。
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