矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2019.07.26

データ分析関連人材規模に関する調査を実施(2019年)

AIやIoTなど分野を問わず、データ分析案件は増えている。データ活用の法環境や人材の育成に対する教育環境にも変革が見られ、関連人材規模は急拡大するであろう。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、データ分析関連人材規模を調査し、現況やデータ分析関連人材職種別の動向、および将来展望を明らかにした。

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データ分析関連人材に関する市場概況

各種センサーやスマートデバイス等の普及により膨大なデータを収集できる環境にあるなか、収集したデータを整理・分析することで、これまでにない知見を含めた課題解決方法への期待が高まっている。現下、データ分析関連人材が注目されており、なかでもデータサイエンティストは最も重用される人材ともいわれる。

こうしたなか、データ分析関連人材を取り巻く環境整備が進んでいる。制度面では、営業秘密などの産業データやパーソナルデータの保護・活用に向けた法環境が整ってきている。また、教育面においては、人材の輩出に向けて大学の教育改革や小中高において新たな教育指針を打ち出すなど、短期・中長期的な教育環境の変革が進みつつある。

企業の動向については、現在、早急にデータ分析関連人材の体制を構築すべく、中途採用の動きも活発化しているものの、当該人材そのものは全般的に不足している。そのため社内のシステムエンジニアや理系人材を中心に、リカレント教育を通じて人材育成する動きが活発化している。

また、その希少性から年収が高騰し、人材獲得が難しいとされるデータサイエンティストを中心に、IT事業者やユーザー企業を問わず、新卒採用に向けた動きも出始めている。

※リカレント教育とは社内もしくは社外(大学や企業などの教育機関)において社会人向けに再教育の場を提供する制度

【図表:国内データ分析関連人材規模予測】

図表:国内データ分析関連人材規模予測
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:人数べース
  • 注:データ分析関連人材規模は ①分析コンサルタント、②データサイエンティスト、③分析アーキテクト、④プロジェクトマネージャーの4人材の合算値
  • 注:2019年度見込値、2020年度以降予測値

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データ分析関連人材に関する注目トピック

■データ分析関連人材の育成に向けて積極的に研修を実施
IT事業者や分析専業事業者は、社内向け研修としてデータ分析などに向くプログラミング言語である「Python(パイソン)」研修をはじめとした、さまざまな研修の整備を進めている。また、分析専業事業者を中心に社外向け(ユーザー企業向け)研修サービスも提供している。事業者によっては地方でのデータサイエンティストの育成に力を入れており、地方で育成した人材を地元の中小企業の支援につなげるなど、地方創生を基軸にした体制構築に向けた動きも始まっている。

一方、製造業や小売業をはじめとしたユーザー企業は、「データサイエンティストの育成」と「全社的なデータ分析に基づく意思決定の浸透」という目的別の研修を従業員に提供する傾向にある。前者は独自研修や分析専業事業者の提供する研修などを活用し、Pythonの研修やモデリング研修などを行うものであり、後者はデータに基づく意思決定を全社に浸透させるべく、主に業務の知見を持った現場社員に対して簡単なデータ分析などの独自研修を実施するものである。

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データ分析関連人材に関する将来展望

2022年度の国内データ関連人材規模(人数ベース)は116,000人に達すると予測する。

データ関連人材の職種別(分析コンサルタント/データサイエンティスト/分析アーキテクト/プロジェクトマネージャー)においては、AI やIoTなど分野を問わず、データ分析案件が増えており、いずれの職種も伸びていくと考える。

現在、データモデルの構築などを含めて、データの分析自体に価値を見出す傾向にあるものの、徐々にデータの活用戦略の策定段階(フェーズ)に重要性が増すものと考えられることから、今後は分析コンサルタントの需要が高まっていくとみる。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

第1章 総論
  • データサイエンティストとは
    • データ分析プロジェクトに携わる人材の定義
    • データサイエンティストにおける3つのスキルセット
    • データサイエンティスト協会が定めるレベルとスキルセット
    • データサイエンティスト関連施策
    • AI時代に求められる人材の育成・活用に向けたKPI
    • 小学校~高等学校までのプログラミングに関する教育概要
    • 統計教育に関する学年・科目ごとの概要
    • enPiTにおけるビッグデータ・AI分野の実績数値
    • 専門人材育成に関する施策と事例
    • 平成30年度「職業実践力育成プログラム(BP)」認定状況
    • D-DRIVE認定状況
    • Connected Industriesの横断的な政策
    • 不正競争防止法の保護対象
    • 生産性向上特別措置法に基づくデータ活用支援施策の概要
    • 個人情報保護法・ガイドライン等の体系図
    • 次世代医療基盤法の仕組み
    • 情報銀行に係る各類型の定義等
    • 情報銀行の仕組み
    • 情報銀行に係る主たる事業者の動向
  • データサイエンティストの育成動向
    • 基礎および専門DS講義の提供学部(学科)数
    • 主たるデータサイエンティスト関連のインターンシップ
    • データサイエンス関連の認定講座
    • DACCについて
    • 全学生が受講できる基礎数理に係る講義等の導入状況
    • 全学生が受講できる基礎データサイエンスの講義等の導入状況
    • 基礎数理の講義提供学部(学科)数の分布
    • 基礎データサイエンスの講義提供学部(学科)数の分布
    • 全学生が受講できる専門教育におけるデータサイエンスの講義等の導入状況
    • 専門教育におけるデータサイエンスの講義提供学部(学科)数の分布
    • 各講義における導入率の比較
    • データサイエンスの講義等の導入状況
    • 数理やデータサイエンティスト教育を担当する教員数
    • 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム構成大学の取組み概要
    • 大学へのクロスアポイント
    • 大学からのクロスアポイント
    • 産学連携によるリカレント教育の取組み例
  • データ関連人材規模予測(2018年度~2022年度)
    • 国内データ分析関連人材規模推移予測(人数ベース)
    • 国内データ分析関連人材規模推移予測(人数ベース、職種別)
  • 提言
    • 劣悪データ品質コストの全体像

 

第2章 IT事業者によるデータサイエンティストの育成・活用実態と取組み
  • 大手IT事業者による育成実態と取組み
    • データサイエンティストに係る事業戦略
    • NECが整備するデータサイエンティスト育成環境イメージ
    • 大手IT事業者におけるデータサイエンティスト育成に向けた研修内容
    • 大手事業者におけるブロックチェーンと既存システムとの使分けに関する見解
  • 分析専業事業者による育成実態と取組み

 

第3章 ユーザー企業によるデータサイエンティスト育成・活用実態と取組み
  • 事業者の取組み状況
  • 楽天のリサーチサイエンティストに係る戦略、取組み

 

第4章 IT事業者の企業個票
  • データフォーシーズ
  • 日本電気
  • 野村総合研究所
  • 富士通
  • ブレインパッド
  • ヤフー

 

第5章 ユーザー企業の企業個票
  • 新生銀行
  • パルコ
  • 三井住友カード
  • 三井住友海上火災保険
  • 横河電機
  • 楽天(楽天技術研究所)

…ほか

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調査要綱

調査対象:国内におけるIT事業者、分析専業事業者およびユーザー企業等
調査期間:2019年4月~6月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

※データ分析関連人材規模とは:本調査におけるデータ分析関連人材とは、データ分析プロジェクトに携わるチームを構成する、①分析コンサルタント(分析案件におけるデータ活用戦略などの策定に関与)、②データサイエンティスト(データ収集やプログラミング言語を用いた分析に基づくモデルの開発などに関与)、③分析アーキテクト(データサイエンティストが開発したモデルをシステムに実装するフェーズに関与)、④プロジェクトマネージャー(データ分析案件の統轄)という4人材を対象とし、その合計を人数ベースで算出している。

<市場に含まれる商品・サービス>
①分析コンサルタント、②データサイエンティスト、③分析アーキテクト、 ④プロジェクトマネージャー

山口 泰裕(ヤマグチ ヤスヒロ) 研究員
ITを通じてあらゆる業界が連携してきています。こうした中、有望な業界は?競合・協業しうる企業は?参入障壁は?・・・など戦略を策定、実行に移す上でさまざまな課題が出てきます。現場を回り実態を掴み、必要な情報のご提供や戦略策定のご支援をさせて頂きたいと思います。お気軽にお声掛け頂ければと思います。

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