矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2019.03.05

アフィリエイト市場に関する調査を実施(2018年)

アフィリエイト広告への予算増加、インターネット利用の多様化による浸透で市場拡大へ。Googleコアアルゴリズムアップデートの実施で検索順位に変動も。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のアフィリエイト市場を調査し、市場概況、アフィリエイトサービス事業者の動向を明らかにした。

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アフィリエイト市場の概況

■広告予算増加やEC市場の伸長等で、市場は拡大傾向
2017年度の国内アフィリエイト市場規模は、前年度比112.9%の2,615億円まで拡大した。主要なアフィリエイトサービス事業者(ASP:アフィリエイトサービスプロバイダ)においては、大きく業績を伸ばす事業者も出てくるなど、市場は堅調に拡大している。市場拡大の要因としては、広告主におけるアフィリエイトへの投下予算の拡大や、スマートフォン経由でのアクセス増による売上拡大、EC市場の伸長等が挙げられる。

広告主におけるアフィリエイト広告への投下予算に関しては、広告に対する費用対効果をより重視する広告主が増加しており、他の広告予算からアフィリエイト広告へシフトするケースが増えている。

スマートフォン経由でのアクセスに関しては、近年、スマートフォンの普及を背景に、消費者のインターネットの利用方法が多様化しており、インターネットへの接触機会や頻度が増えている。これに伴い閲覧するメディアに関しても、SNSに加え、記事等のキュレーションメディアなど多様化が進んでいる。また、検索方法に関しても、以前は検索エンジンでの検索が主流であったが、若年層を中心にSNSやECサイトでのサイト内検索が徐々に増加しており、さまざまな検索結果が閲覧されている。このような状況からアフィリエイト広告が浸透して来ていると考える。

EC市場の伸長については、高齢のECサイト利用者も増加しており、幅広い年齢層でネットショッピングの利用が定着してきている。また、ネットショッピングの利用機会が増えたことで、大手ECモール以外の個店ECサイトにおいても、口コミ情報などを参考にして購入するケースが増加している。EC市場の伸長により、アフィリエイト広告も拡大を続けている。

【図表:国内アフィリエイト市場規模推移と予測】

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アフィリエイト市場の注目トピック

■Googleコアアルゴリズムアップデートへの対応
2017年末にGoogleコアアルゴリズムアップデートが実施された。これは、主に医療や健康食品分野サイトにおいて、検索ユーザーに有益な情報が上位表示されやすくなる内容で、日本を中心に実施された。2018年8月頃にも、サイトの信頼性や品質を評価するアップデートが行われている。

こうしたアップデートは、リンクで広告主サイトに遷移するメディアに適用されており、主としてアフィリエイトサイトに適用されるケースが多い傾向にある。これにより、健康食品分野を中心として、Google検索順位が下がるアフィリエイトサイトが増加した。そのため、健康食品を取り扱う広告主の割合が高いアフィリエイトサービス事業者(ASP)においては、収益に影響が出ることが懸念されている。また、現状ではアップデートへの対応はサイトオーナーに委ねられており、ASPとしてはサイトオーナーからの提案要求があれば、アドバイスや事例を紹介するという取組みに留まっている。

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アフィリエイト市場の将来展望

既存の広告主は、費用対効果の高いアフィリエイト広告サービスを継続的に利用していくと考える。一方、新たな事業を開始する際には高額な販促費用を必要としない、リスクの低いアフィリエイト広告が選択されるケースが多く、新規の広告主の利用拡大の余地は大きいとみる。また、アフィリエイト以外の広告も同時に出稿している広告主においては、定期的に費用対効果の見直しを実施しており、アフィリエイト広告への評価の上昇傾向は今後も継続すると考える。

また、大手ECモールにおいては、モール出店事業者が自社で顧客情報を保有できないため、CRM施策の実施が困難である。今後、事業拡大のために自社ECサイトを構築し、注力する流れが加速すると考えられ、自社ECサイトでのアフィリエイト広告の採用が増える。このような自社ECサイト運営事業者においては、アフィリエイトサービスプラットフォームの利用も進む見通しである。このような状況により、また、旅行や飲食分野のEC化が進むことによるEC市場の拡大を見込み、2022年度の国内アフィリエイト市場規模は5,368億円に達すると予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

第Ⅰ章 総論

  • アフィリエイトサービスの分類
  • 「ASP(代理店型)」のビジネスモデル
  • 「モール型」のビジネスモデル
  • 「単独型」のビジネスモデル
  • 「プラットフォーム型」のビジネスモデル
  • アフィリエイト総市場規模推移
  • PCアフィリエイト市場規模推移
  • モバイルアフィリエイト市場規模
  • アフィリエイト総市場規模予測
  • PCアフィリエイト市場規模予測
  • モバイルアフィリエイト市場規模予測

 

第Ⅱ章 主要ASPの動向と戦略

  • 事業概況
  • 主要参入企業一覧
  • 市場規模推移(2015年度~2018年度見込)
  • アフィリエイト市場シェア推移
  • アフィリエイト市場シェア(2018年度見込)
  • アフィリエイト市場シェア(2017年度)
  • アフィリエイト市場シェア(2016年度)
  • 主要ASPの需要分野業種別構成比
  • 広告主のニーズと取組み
  • アフィリエイトメディアのニーズと取組み
  • 注力分野
  • 営業体制
  • 自社の事業課題
  • 市場課題
  • Googleアップデートへの取組みや見解
  • 主要ASPの今後の方向性
  • アフィリエイト市場予測(2019年度~2022年度)
  • ASPの考える市場見通し
  • アフィリエイトを始めてからの年数
  • アフィリエイト運営にかける時間
  • ひと月のアフィリエイト収入
  • アフィリエイト収入の増減
  • ASPの専属担当(個人担当)の状況
  • 現在掲載中の特別報酬案件の状況
  • 一番力を入れている広告主のジャンル
  • 2番目に力を入れている広告主のジャンル
  • 3番目に力を入れている広告主のジャンル
  • 今後取組んでみたいジャンル
  • 利用しているアフィリエイトサイトの作成ツール
  • アフィリエイトサイトへの集客手段

 

第Ⅲ章 主要ポイントサイトの動向と戦略

  • 主要ポイントサイトの売上/会員規模
  • ポイントサイト/ポイントモール市場規模推移(2015年度~2018年度見込)
  • ポイントサイト/ポイントモール市場規模予測(2019年度~2022年度)

 

第Ⅳ章 参考資料

  • クレジットカードを取り巻く環境
    • 訪日外客数推移(2003年~2017年)
    • 経済産業省の日本復興戦略
    • 経済産業省の取組み
    • アクワイアラーと加盟店の契約パターン
    • FinTechにおける新たな取組みのカテゴリー
    • 金融におけるAIの主な適用領域と適用例
  • 市場規模
    • ショッピング取扱高推移(イシュアベース)
    • ショッピング取扱高シェア(イシュアベース)
  • 市場展望
    • ショッピング取扱高予測(イシュアベース)
    • コンタクトレス決済市場予測(イシュアベース)
    • モバイル決済市場規模予測
  • 業績と実績
    • 営業収益
    • 経常利益
    • 当期純利益
    • 有効会員数
    • 稼動会員比率
    • カード取扱高(ショッピング・キャッシング合計)
    • カード取扱高(ショッピング)
    • カード取扱高(キャッシング)

 

第Ⅴ章 個別企業実態

  • ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)編
    • 株式会社アドウェイズ(JANet/Smart-C/AppDriver)
    • 株式会社オプティマイザー
    • e-click株式会社
    • 株式会社インタースペース(アクセストレード)
    • 株式会社キャナル
    • バリューコマース株式会社(バリューコマースアフィリエイト)
    • 株式会社ファンコミュニケーションズ(A8.net)
    • 株式会社レントラックス (Rentracks)
    • 株式会社ロンバード
  • プラットフォーム型事業者編  
    • PARTNERIZE

…ほか

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関連リンク

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調査要綱

調査対象:アフィリエイトサービス事業者(ASP)
調査期間:2018年9月~12月
調査方法:当社専門研究員による直接面接取材、および一部アンケート調査を併用

※アフィリエイトとは:アフィリエイトとは、Web サイトやメールマガジンなどにある企業サイトへの広告(リンク)を張り、閲覧者がそのリンクを経由して当該企業のサイトで会員登録したり商品を購入すると、Webサイトやメールマガジンのオーナーに成果(コンバージョン)が発生した時に、一定額の報酬が支払われるという広告手法を指す。
本調査におけるアフィリエイトとは、

①各種広告主とサイトオーナーを仲介し、広告主から広告料・手数料を得て、サイトオーナーに報酬を支払うASP(代理店)型
②仮想ショッピングモール出店事業者から取扱い商品の販促目的で広告料・手数料を得て、サイトオーナーに報酬を支払うモール型
③自社のショッピングサイトにある商品・コンテンツの販促目的で自社が広告主となり、サイトオーナーに報酬を支払う独自型
④アフィリエイトに必要なトラッキングシステムや分析ツールを提供し、報酬を得るプラットフォーム型

を対象とした。

<アフィリエイト市場とは>
本調査におけるアフィリエイト市場は、アフィリエイト広告の成果報酬額、手数料、諸費用(初期費用、月額費用、オプション費用等)などを合算し、算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
各種のアフィリエイトサービス

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高野 淳司(タカノ ジュンジ) 主任研究員
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