矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2019.02.25

国内MaaS市場に関する調査を実施(2018年)

2030年には国内MaaS市場規模は6兆3,600億円に拡大!今後、ゼロから立ち上がるサービスの多いことが想定される。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内MaaS(Mobility as a Service)市場を調査し、MaaSサービス分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

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国内MaaS市場の調査結果概要

MaaS(Mobility as a Service)とは、近年ICTを活用して、公共交通か否か、また運営主体に関わらず、マイカー以外のすべての手段によるモビリティを1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である
※出典:国土交通省国土交通政策研究所報第71号(2019年)

2018年の国内MaaS市場規模はMaaSサービス事業者売上高ベースで845億円を見込み、2030年には6兆3,600億円に達するものと予測する。2016年から2030年のCAGR(年平均成長率)は44.1%で推移するものとみる。今後、ゼロから立ち上がるサービスの多いことが想定されることから、CAGRは高い値になるものと考える。

【図表:国内MaaS市場規模予測】

図表:国内MaaS市場規模予測
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:MaaSサービス事業者売上高ベース。
  • 注:車両などのハードウェアやメンテナンス費用を除く。
  • 注:本調査におけるMaaSとは、オンラインアプリまたはプラットフォーム(ウェブサイトまたはスマートフォンアプリ)を用い、スマートフォンやICカードなどのモバイル機器を利用して予約・決済ができ、1台のモビリティ(自動車などの移動手段)に対して、複数のユーザが利用(共用)できる、あるいは1人のユーザが異なる事業者に関わらず、複数のモビリティを連続して利用できるサービスをさし、その対象分野は米国SAE(Society of Automotive Engineers)の分類に準じ、主要10分野とする。
  • 注:2018年見込値、2019年以降は予測値。

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国内MaaS市場の注目トピック

■「my route(マイルート)」が日本初の本格的MaaSサービスになる可能性
2018年11月、トヨタ自動車は西日本鉄道と組んで移動のルート検索と予約・決済が一貫して可能な移動サービス「my route(マイルート)」の実証実験を福岡市で開始した。この移動サービスは公共交通(バス、鉄道、地下鉄など)、自動車(タクシー、レンタカー、自家用車など)、自転車や徒歩など、様々な移動手段を組み合わせてルートを探索し、必要に応じて予約・決済までを行なうことで、ユーザの移動をサポートするものである。

これはユーザにとって利便性の高いサービスを提供することを目的としたマルチモーダルモビリティの実証実験であり、福岡市を含む、8事業者・団体が参加する。当該事業者・団体とは

①駐車場予約アプリのakippa
②サイクルシェア検索のメルカリグループ(自転車シェアサービス)
③タクシー配車・予約・決済のJapanTaxi
④子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」のアクトインディ
⑤レジャー・遊び・体験の予約サイトの「asoview!」のアソビュー
⑥情報アプリ「NEARLY」のipoca
⑦情報サイト「ナッセ福岡」のサンマーク
⑧福岡市(公式シティガイド「よかなび」)

である。

このような形で「my route(マイルート)」が実用化されれば、複数の移動手段を連続して利用できるマルチモーダルモビリティである点や、スマートフォンで予約・決済ができる点、駐車場検索サービスも可能な点、そのほか、当該地域における店舗やイベントや情報とも連携できる点などを考慮すると、地域限定とはいえ、本格的なMaaSサービスになる可能性が高いものと考える。

また2018年10月にトヨタファイナンスはOrigamiと提携していることから、将来的にはMaaSサービスの一環として、トヨタ自動車グループがスマートフォン決済サービスを提供することも可能であるものとみる。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • フィンランドにおけるMaaS:コンシューマー・サービスとしての交通システム
  • 国内の既存事業者のモビリティサービスとMaaS事業への推進状況の概要
  • MaaSの4要素
  • MaaSの4要素に基づいたそれぞれの特徴、分類事例
  • MaaSのレベル定義(Jana Sochor et al.による
  • 単一のモビリティを6つのカテゴリーに分類(SAE International)
  • 単一のモビリティとマルチモーダルを加えたカテゴリーの分類とその内訳(SAE International)
  • 4種類のデータ区分
  • MaaSと4種類のデータ区分
  • 既存のモビリティサービスとMaaSの4つのデータの関係
  • MaaS国内18サービスのシステムとデータの流れ
    • タイムズカーシェア(パーク24)
    • dカーシェア(NTTドコモ)
    • Easy Ride(DeNA)
    • e-パレット コンセプト(トヨタ自動車)
    • マイカー賃貸カルモ(ナイル)
    • Robot Shuttle:ロボットシャトル(DeNA)
    • ロボネコヤマト(DeNA) ※(有人配送)
    • ロボネコヤマト(DeNA) ※(自動運転)
    • タクベル(DeNA)
    • Anyca:エニカ(DeNA)
    • Smart Access Vehicle Service:SAVS(未来シェア)
    • notteco(notteco:日本)
    • COGICOGI(COGICOGI:日本)
    • メルチャリ(メルカリ)
    • Akippa  
    • NaviTime(ナビタイム)
    • JR東日本  
    • My route(西日本鉄道、トヨタ自動車など8社)
  • 日本国内のMaaS事例と基本となる4データの関係図
  • MaaS関連データの利用の方向性
  • 特許出願人とその件数
  • MaaS関連特許の件数別出願者(数量:2007~2018年)
  • 特許出願件数の年代別件数
  • 世界の主要ライドシェアサービス事業者
  • 2016~2018年の世界MaaSサービス企業への投資関係図
  • Grabへの投資概況
  • Uberへの投資概況
  • Lyftへの投資概況
  • JAPANTAXIへの投資概況
  • akippaへの投資概況
  • 滴滴出行(DiDi)への投資概況
  • SOFTBANKの投資概況
  • 日系OEM(トヨタ自動車、ホンダ)の投資概況
  • 欧米系OEMの投資概況
  • 主要18社のMaaS小分類別参入状況
  • A,モビリティサービス」のカウント結果
  • B,アプリケーション」のカウント結果
  • C,共有サービスモデル」のカウント結果
  • D,利用区分」のカウント結果
  • E,ビジネスモデル」のカウント結果
  • F,普及状況」のカウント結果
  • G,マルチモーダル化」のカウント結果
  • my route(マイルート)連携サービスの内容と参加企業・団体・自治体名
  • モビリティサービスの国内市場規模推移(2016~2030年、11分類別のMaaS市場規模)
  • 単一のモビリティサービス国内市場規模推移(2016~2030年)
  • マルチモーダルモビリティサービス国内市場規模推移(2016~2030年)
  • 国内モビリティサービス分類別シェア(2017年、2020年、2030年)
  • CASEの意味と動向
  • MaaSの概念図
  • (国内)MaaS市場参入企業構造図
  • 2030年の自動車産業構造
  • MaaSの基本アーキテクチャ
  • 主要プレーヤの参入領域
  • IoTと自動運転が切り拓く世界像
  • MaaSPlatform(モビリティとサービスをマッチングさせるイネーブラー
  • ナビタイムをめぐるMaaS提携会社
  • トヨタのサービスPF「eパレット」の概念
  • 2018年国内カーシェアリング市場
  • 欧州OEMのカーシェアリング参入状況
  • 欧州OEMのライドシェアリング参入状況
  • 米国OEMのカーシェアリング参入状況
  • 米国OEMのライドシェアリング参入状況
  • 日本の課題は、下記3点
  • 道路渋滞による損失(億人時間)
  • トラックドライバーの平均年齢
  • 個人所有ドライバからシェアリング/自動運転への進化
  • 高齢者人口及び割合の推移
  • 運転免許自主返納件数の推移
  • 視力、視野の衰え
  • 運転者の年齢別・事故発生場所の割合
  • コネクテッドカーがいつ儲かるか、MaaSとの融合時期(国内をイメージ)
  • CASEの概念
  • ユーザの1kmの移動コスト変化
  • 中国2大SNSペイメント
  • シェアカーの使用期間

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関連リンク

■レポートサマリー
世界MaaS関連企業の戦略動向に関する調査を実施(2019年)
国内コネクテッドカー関連市場に関する調査を実施(2017年)

■アナリストオピニオン
「オートモーティブワールド2019」レポート MaaSシフトする自動車産業
「僕は嫌だ!」が開くMaaSの未来

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調査要綱

調査対象:MaaSサービス関連事業者等
調査期間:2018年8月~12月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・電子メール等によるヒアリング、文献調査を併用

※MaaS(Mobility as a Service)市場とは:
MaaS(Mobility as a Service)とは、近年ICTを活用して、公共交通か否か、また運営主体に関わらず、マイカー以外のすべての手段によるモビリティを1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である※1

本調査におけるMaaSとは、オンラインアプリまたはプラットフォーム(ウェブサイトまたはスマートフォンアプリ)を用い、スマートフォンやICカードなどのモバイル機器を利用して予約・決済ができ、1台のモビリティ(自動車などの移動手段)に対して、複数のユーザが利用(共用)できる、あるいは1人のユーザが異なる事業者にかかわらず、複数のモビリティを連続して利用できるサービスをさす。その対象分野は米国SAE(Society of Automotive Engineers)の分類に準じ、

①カーシェアリング
②共用モビリティサービス
③バイクシェアリング(自転車を含む)
④CNS(Courier Network Services)※2
⑤P2P(Peer-to-Peer;個人間の車両共有)
⑥ライドシェアリング
⑦タクシー(オンデマンドタクシー配車)
⑧その他(駐車場シェアリング等)
⑨関連アプリ(乗換案内などに予約・決済が付加されたアプリなど)
⑩マルチモーダルモビリティ(自動車、公共交通、自転車などの複数の交通機関を連続して利用可能とする)サービス

の主要10分野とする。本調査における国内市場規模はMaaSサービス事業者売上高ベースで算出し、車両などのハードウェアやメンテナンス費用を除くものとする。

※1. 出典:国土交通省国土交通政策研究所報第71号(2019年)
※2. Courier Network Services(クーリエネットワークサービス)とは、オンラインアプリまたはプラットフォーム(ウェブサイトまたはスマートフォンアプリ)を用い、個人用車両、自転車、またはスクーターを利用して、パッケージ荷物や食料品を配送するサービス。

<市場に含まれる商品・サービス>
①カーシェアリング、②共用モビリティサービス 、③バイクシェアリング(自転車を含む) 、④CNS (Courier Network Services)、⑤P2P(Peer-to-Peer;個人間の車両共有) 、⑥ライドシェアリング ⑦タクシー(オンデマンドタクシー配車) 、⑧その他(駐車場シェアリング等)、 ⑨関連アプリ(乗換案内などに予約・決済が付加されたアプリなど) 、⑩マルチモーダルモビリティサービス

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市場の分析は、数字だけには留まりません。得られた数字の背景には、開発担当のパッションや、販売担当のため息、消費者の感覚の変化・・・など様々な人間くささがあります。こうした背景を踏まえたコメントを丹念に拾い、市場の将来像を予測分析していきたいと考えています。

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