矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2018.10.18

位置・地図情報関連市場に関する調査を実施(2018年)

メガプラットフォーマーの影響力が強い位置・地図情報関連市場。日本企業はどの分野でどのように利益を取るのか。

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の位置・地図情報関連市場を調査し、デジタル地図DB、GISエンジン、GISアプリケーションの各分野別動向、参入企業の位置・地図情報ビジネスへの取り組み等を明らかにした。

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国内の位置・地図情報関連市場の規模

国内の位置・地図情報関連市場規模(事業者売上高ベース)を2014年度634億円、2015年度608億円、2016年度615億円と推計した。2014年度から2016年度にかけて、国内の位置・地図情報関連市場はほぼ横這い推移であった。

しかし、その後2017年度は前年度比122.2%の見込み、2018年度は前年度比124.2%の予測と大きく伸びる見通しである。2017年度以降、市場が大きく伸びる要因としては、GIS(Geographic Information System)エンジンベンダー・GISアプリケーションベンダーの成長に牽引されていることがあげられる。こうしたGIS関連事業者がなぜ成長したかといえば、GoogleやApple、Facebook、Amazon(GAFA)等のメガプラットフォーマーのサービスとの差別化を図り、深掘りをして自社サービスのターゲットを絞ったこと、例えば動態分析サービスの企業等と協業したことにより需要が伸びた点があげられる。こうしたことから、2017年度の国内位置・地図情報関連市場規模は752億円を見込み、2018年度には934億円になると予測する。

【図表:国内位置・地図情報関連市場規模推移と予測】

【図表:国内位置・地図情報関連市場規模推移と予測】
  • 矢野経済研究所調べ
  • 注:事業者売上高ベース。
  • 注:2017年度は見込値、2018年度は予測値。
  • 注:デジタル地図(電子地図)DB、GISエンジン、各種のGISアプリケーション[ナビ・交通情報、旅行・観光、O2O・オムニチャネル(スポット店舗情報・クーポン・位置情報広告・チェックイン・SNS)、IoT関連(位置情報・行動解析、見守り、ヘルスケア・フィットネス、通信・装置)、車両管理・配車(タクシー・バスなど)、自動倉庫、農業・鉱業・土木・建築、防災など]を対象とした。

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位置・地図情報関連市場の注目トピック

■急拡大する動態分析サービス企業
位置・地図情報関連市場に強い影響力を持つメガプラットフォーマーのGAFAと差別化して生き残るための手段として、現在最も注目されるのはO2O(Online to Offline)・オムニチャネルのGISアプリケーションである。

動態分析サービス企業では、スマートフォンを用いて利用者の動態を秒単位で把握し、個人情報等と併せて分析・解析することにより、マーケティング活動の支援を行う。それによりスポットでの店舗情報やクーポン、位置情報広告、インバウンド観光のための情報提供など、GAFAには真似できない深堀したサービスを提供できる。まだ市場としてはこれからのものであるが、各社とも未来の可能性を見据えて、技術開発に余念がない。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

第Ⅰ章.位置情報/地図情報活用ビジネス 市場分析編

  • 「位置情報/地図情報活用ビジネスの業界構造」
  • 「地図位置情報サービス市場構造」
  • 「2016位置情報/地図情報活用ビジネスの分類と説明」
  • 「位置/地図情報2018の市場構造」
  • 「日本の強みはどこか」
  • 「位置/地図情報市場2018の構造」
  • 「GAFAに対抗して、日本企業が狙う分野①」
  • 「GAFAに対抗して、日本企業が狙う分野②」
  • 「『Connected Industries』の5つの重点取組分野」
  • 「位置/地図情報市場2018の競争分野」
  • 「GAFAとレガシーなGISベンダとの競合状況」
  • 「位置情報/地図情報活用ビジネスの需要分野」
  • 「地図DBの企業別市場規模推移予測(2014~18年度,金額ベース)」
  • 「地図DB分野別にみたWeb地図への置き換え」
  • 「カーナビ(据付ナビ 純正/市販)向けの地図DB流通経路」
  • 「カーナビ(据付ナビ 純正/市販)における地図DBベンダの採用状況」
  • 「GIS分野におけるデジタル地図の流通経路」
  • 「Webサイト/ケータイサイトにおけるデジタル地図の流通経路」
  • 「GISエンジンの企業別市場規模推移予測(2014~18年度,金額ベース)」
  • 「GISエンジン需要分野別市場規模推移予測(2014~16年度,金額ベース)」
  • 「GISソリューション全体の市場規模概算(2014年度)」
  • 「位置情報/地図情報活用ビジネスのアプリケーション需要分野」
  • 「モバイル空間統計の特徴と活用事例」
  • 「交通関連のアプリ市場規模・メーカーシェア推移(2014~18年度)」
  • 「位置情報に関わるデータ4種類」
  • 「O2O、オムニチャネルのアプリ市場規模・メーカーシェア推移(2014~18年度)」
  • 「GAFAに対抗して、日本企業が狙う分野①」
  • 「位置情報に関わるデータ4種類」
  • 「位置情報ビジネスに関わるデータ4種類」
  • 「キャリア計2社の位置情報」
  • 「GAFAに対抗して、日本企業が狙う分野①」
  • 「IoTの位置情報アプリ市場規模・メーカーシェア推移(2014~18年度)」
  • 「配送/物流の位置情報アプリ市場規模・メーカーシェア推移(2014~18年度)」
  • 「産業系の位置情報アプリ市場規模・メーカーシェア推移(2014~18年度)」
  • 「位置情報広告市場における位置データ売買業の構造」
  • 「日本の強みはどこか」
  • 「衛星測位の仕組み」
  • 「準天頂軌道衛星の直下軌跡(4機体制)」
  • 「世界各国のGNSS」
  • 「準天頂衛星システムのGPSの補完」
  • 「準天頂衛星システムのGPSの補強」
  • 「準天頂衛星システムのメッセージ機能」
  • 「測位衛星の活用実例」
  • 「準天頂衛星と連携した災害情報の提供」
  • 「音声案内機能を持つ標識(災害情報を提供)」
  • 「衛星安否確認サービス利用イメージ(避難所情報システム)」
  • 「準天頂衛星のロードマップ」
  • 「準天頂衛星みちびき活用アプリ一覧表(2018年時点。業界人の意見から)」
  • 「準天頂の民間利用実験」
  • 「欧州eHorizonの概念図」
  • 「ダイナミックマップのビジネスモデル」
  • 「自動車(OEM)別クラウド(ディープラーニング)提供・運用企業」

第Ⅱ章.主要位置情報/地図情報活用ビジネス企業28社面接調査個票

  • 「Google Maps API for Business導入事例」
  • 「あなたのビジネスに最適のGoogle Maps & Earth」
  • 「Google Maps API標準版とビジネス版の比較」
  • 「Google Maps APIの価格」
  • 「Google Maps for Business 製品」
  • 「その他ソリューション一覧」
  • 「ゴーガのGoogle Mapsを活用したアプリケーション一覧」
  • 「ゴーガのアプリケーション導入事例」
  • 「『ジオデモ』サービス内容一覧」
  • 「ジオデモ 住んでいる地域で、暮らしがわかる全国21万町丁目のライフスタイル分類」
  • 「インフォマティクスの製品の特長」
  • 「インフォマティクスの製品ラインナップ」
  • 「技研商事の考える民間企業向けGISエンジンの需要分野」
  • 「技研商事のデータ作成手順(主成分分析)」
  • 「GeoMantionの構造図」
  • 「GeoMantionの概念 」
  • 「商品 : GeoMation 空間情報IoTプラットフォームサービス」
  • 「日立ソリューションズ活用地図DB」
  • 「ナビタイムジャパンの交通ビッグデータを活用した案件の代表事例」
  • 「『プロファイルパスポート』位置情報を活用したソリューション」
  • 「ブログウォッチャーのリアル行動プロファイリング」
  • 「プロファイルパスポートSDK」
  • 「プロファイルパスポートAD」
  • 「プロファイルパスポートDMP」
  • 「GeoFlow」
  • 「国勢調査vsモバイル空間統計比較表」
  • 「Air TRACKの需要分野別/分析の狙い」
  • 「ポイント型流動人口データ」
  • 「流動人口データ活用メニュー」
  • 「Agoopのリアル行動解析を活用した広告事業のPDCAサイクル」
  • 「コロプラの性年齢属性付で移動軌跡が追える位置情報ビッグデータ」
  • 「コロプラのプライバシー保護の取組み」
  • 「位置情報ビッグデータ観光動態調査」
  • 「観光客の旅行消費額を増やすヒントとなる調査」
  • 「MapBoard(オリジナル地図が作成できるクラウドサービス)」
  • 「店舗検索ASPサービス(オリジナル地図が作成できるクラウドサービス)」
  • 「loghouse(位置情報ログの可視化によるユーザ行動分析)」
  • 「マピオンのデータマネジメントプラットフォーム」
  • 「マピオンのロケーションマーケティング」
  • 「マピオンのインフォメーションシェアリング」
  • 「マピオンのロケーションインテリジェンス」
  • 「位置情報マーケティングのメディア別特徴」
  • 「MMSを利用した高精度リアル3Dデータ」
  • 「MMS各種データ開発・研究利用一覧」

第Ⅲ章.位置/地図情報サービスのアンケート調査分析

  • 「位置/地図情報サービスについての57社の動向と見解」
  • 「位置/地図サービス57社が提供する製品・サービスの有料会員数ランキング(2015~2017年度)」
  • 「位置/地図サービス57社が提供する製品・サービスのダウンロード数ランキング(2015~2017年度)」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『屋内位置情報ビジネス』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『屋内位置情報における今後の通信モジュールはどうなるか』」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『有望と思われるGNSSアプリ(準天頂みちびき活用アプリ)』」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『位置情報アプリの海外展開』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の『ドローン製品・サービス』に対する考え」
  • 「2018年位置/地図サービス アンケート回答11分野の平均値ランキング」
  • 「2018年位置/地図サービス アンケート回答11分野の平均値ランキング」
  • 「前回調査(2016年度版)スマホ用位置・地図アプリ アンケート回答13分野の平均値ランキング」
  • 「前々回調査(2013年度版)スマホ用位置・地図アプリ アンケート回答14分野の平均値ランキング」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)ナビ・交通情報』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)その他交通関連』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)スポット情報・店舗情報・クーポン』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)チェックイン・SNS』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)位置ゲームアプリ』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)位置情報・行動解析』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)見守り』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)ヘルスケア・フィットネス』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)車両管理・配車』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)産業用機械』の可能性」
  • 「位置/地図サービス57社の考える『(11分野)防災』の可能性」

第Ⅴ章.位置情報/地図情報活用ビジネス参入企業453社一覧

  • 「国内の地図位置情報活用サービス企業453社とアプリ一覧」

…ほか

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関連リンク

■レポートサマリー
屋内位置情報システム市場に関する調査を実施(2017年)

■アナリストオピニオン
GAFA対抗プラットフォーム戦略としての自動車
位置/地図情報 弱者の戦略『転がる石に苔は生えない』

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調査要綱

調査対象:デジタル地図DBベンダー、GISエンジンベンダー、GISアプリケーションベン ダー、メガプラットフォーマー
調査期間:2018年3月~7月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびにアンケート調査併用

※位置・地図情報関連市場とは:本調査における位置・地図情報関連市場とは、デジタル地図(電子地図)DB、GIS(Geographic Information System : 地理情報システム)エンジン、各種のGISアプリケーションを利用したサービスを対象として、事業者売上高ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
デジタル地図(電子地図)DB、GISエンジン、GISアプリケーションを利用したサービス

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