矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2016.11.02

FX(外国為替証拠金取引)の動向調査を実施(2016年)

2016年3月期のFX(外国為替証拠金取引)市場規模(預り証拠金残高)は、為替相場変動事象が影響し減少。取引高は昨年以上の伸びを見せ、各企業の収益は増加。

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FX(外国為替証拠金取引)市場の環境

店頭FX市場は、これまでの法整備や自助努力によりコンプライアンス(法令遵守)の徹底と顧客サービスの充実が図られ、投資環境の健全化と適正化及び、顧客利便性が向上してきている。更には、海外展開や異業種とのアライアンスによる金融商品を取り扱うワンストップサービスなど収益源の多様化をめざす動きも一部に顕在化してきている。この2年間の参入企業数は60社弱で推移しているが、2016年には新規株式上場企業の誕生と新規参入(銀行)があったことから、投資家の更なるすそ野拡大が期待されている。
こうした中、2015年1月のいわゆる“スイスフラン・ショック※※”に続き、同年8月の“チャイナ・ショック※※※”、2016年2月には我が国においてマイナス金利が導入、直近では2016年6月の英国のEU離脱決定の発表など、為替相場が激しく動く事象が幾度も起こった。そのため、取引高は昨年以上の伸びを見せ、各企業の収益は増加した。

※※ 2015年1月にスイス国立銀行が対ユーロ相場における上限を撤廃したことによるスイスフランの暴騰による急激な相場変動
※※※ 2015年8月に中国人民銀行が人民元の切り下げを行なったことによる相場変動

【図表:預り証拠金残高(市場規模)推移】

【図表:預り証拠金残高(市場規模)推移】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:(予)は予測値

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FX(外国為替証拠金取引)市場の概況

店頭FX市場全体では、預り証拠金残高、口座数、取引高のいずれも成長基調にあるが、昨今では、上述した相場変動事象が幾つか続いたことから2016年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は、顧客資産が減少したことに伴い、前年同期比で4.6%減の1兆2,574億6,000万円であった。
2016年3月期の口座数は依然増加基調にあるものの、やや鈍化し前年同期比で8.3%増の575.5万口座であった。鈍化傾向の背景には、新規の口座開設手続きで「マイナンバー」の提出が必要となったことで、個人情報の提出に過敏な個人投資家の開設を敬遠する動きが出たことなどが、一因であるものと推測される。
2016年3月期の店頭取引の年間取引高は、前年同期比で18.6%増の5,003兆6,537億円(※百万通貨は1億円として換算)と推計した。昨年(2015年3月期)の取引高と比較すると、784.9兆円(同)の増加となった。

【図表:口座数推移】

【図表:口座数推移】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:(予)は予測値

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FX(外国為替証拠金取引)市場の予測

2016年6月に英国のEU離脱が発表されると、リスクオフの円買いが加速して再び急激な円高が進行、預り証拠金残高が減少した。その後は順調に大手有力企業を中心に残高伸長が見られることや、なかには新規商品ラインナップの拡充や、システムトレード、スマートフォン向けの取引ツールの充実も図られていること等から、2017年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は前年同期比5.2%増の1兆3,230億円、口座数については、前年同期比7.1%増の616.5万口座を予測する。
また、年間取引高は昨年実績、及び2016年4~6月期の有力企業における取引高などから、前年同期比4.5%減の4,778兆円(※百万通貨は1億円として換算)を予測する。

【図表:年間取引高推移】

【図表:年間取引高推移】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:(予)は予測値

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

■業界動向
  • 業界を取巻く環境
    • 参入企業数
    • 業界の主な出来事
■店頭FX取引の市場規模
  • 預り証拠金残高(市場規模)推移
  • 預り証拠金残高シェア
  • 口座数
  • 口座数シェア
  • 取引高
■取引所取引「くりっく365」のシェア
  • 「くりっく365」の預り残高シェア
  • 「くりっく365」の口座数シェア
  • 「くりっく365」の取引高シェア
■経営戦略、事業戦略
  • 現状
  • 課題と対策
  • 今後
■業界の課題と将来展望
■業界の成長のために各社が取組むべきこと、業界全体で取組むこと
■収益性
  • 業績推移
  • 収益状況
■収入源の多様化策
  • 収入源の多様化策の現状
  • 取引所取引の参入意向
  • CFD、バイナリーオプション導入意向
  • システムトレードの導入意向
  • 同業とのBTOBの意向
  • 法人向けレバレッジ規制を踏まえた法人顧客の取込み強化策
  • 海外展開の意向
  • 異業種との提携意向
  • 新商品の開発意向
  • グループ戦略を加味したビジネス展開
■顧客政策
  • 新規顧客開拓策
  • 既存顧客の囲い込み策
  • 既存顧客の稼働率アップ策
  • 現状の顧客層と今後のターゲット層
■ブランディング、広告戦略
  • ブランディングの方向性と新規広告及び見直し内容
  • 年間広告宣伝費、新規顧客1人当たりの獲得コスト
■システム投資の現状
  • 新規投資、リプレイス
  • 今後の予定等
■相場急変時のリスク管理対策
  • スイスフラン・ショックと英国EU離脱時の対応と相違点
  • 両対応、その他事象に対する課題と対応策
■仮想通貨への関心度
  • 証拠金か売買通貨のどちらに関心があるか
  • 取扱う場合の課題
  • 今後の取扱いの意向
■取引実績
  • 年間新規顧客獲得数
  • 実働口座
  • 1口座当たりの平均預り残高
  • 預り証拠金額帯別の構成
  • 通貨別取引額
  • 平均レバレッジ
■顧客属性
  • 取引振り
  • 年代別顧客構成
  • 男女別顧客構成
  • 男女・年代別の顧客構成
  • 職業別の顧客構成
■商品政策
  • 商品概要
  • 既存商品の変更点
■CFD、バイナリーオプションの預り残高、口座数、取引高推移
  • CFD取引
  • バイナリーオプション取引
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調査要綱

調査期間:2016年7月~9月
調査対象:商品先物会社、FX専業会社、証券会社、ネット銀行等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail等によるヒアリングを併用

※外国為替証拠金取引(FX: Foreign Exchange)とは:1998年4月の外為法の改正を受けて登場した、国内初の個人投資家向け外貨売買の金融商品である。取引のしくみは、証拠金を担保にレバレッジをかけた取引額を想定元本として差金決済を行うものである。ここでは店頭FX(外国為替証拠金取引)市場を取り上げる。

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