矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2015.08.11

プリンタ世界市場に関する調査結果 2015

プリンタの単価は下落基調にあるが、ユーザー企業側に上位機種への入れ替え需要が見られる機器があることなどから、2015年度の同出荷金額(同ベース)は前年度比101.7%の6兆7,620億円になると予測する。

プリンタの出荷概況と将来予測

【図表:プリンタ(出力機器)世界市場予測】

【図表:プリンタ(出力機器)世界市場予測】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:出荷台数、出荷金額ともにメーカー出荷ベース
  • 注:2015年度以降は予測値
  • 注:CAGRは2014年度から当該年までの年平均成長率
  • 注:オフィス向け(ページプリンタ[中-低速]、MFP[複合機/複写機]、インクジェットプリンタ)、業務用/産業向け(シリアル・インパクト・ドット・マトリクスプリンタ[SIDM]、ライン・インパクト・ドットプリンタ、ページプリンタ[高速]、デジタル印刷機、LFP(Large Format Printer:大判プリンタ)、コンシューマ向け(インクジェットプリンタ)の各機器を対象とした。

2014年度のプリンタ(出力機器)世界市場は、北米市場で需要の回復が見られたものの、欧州市場には先行き不透明感があったこと、中国や新興国の市場でも経済成長に減速が見られたことなどから出荷は伸び悩んだ。2014年度の世界のプリンタ出荷台数は1億898万5,000台、同出荷金額は6兆6,470億円(いずれもメーカー出荷ベース)となった。

2015年度は原油価格の下落等により、主要先進国・地域でのIT投資が回復しつつあり、プリンタ世界市場にも追い風になると考える。2015年度は、オフィスでのインクジェットプリンタの利用拡大やMFP、デジタル印刷機の出荷台数の増加が期待される。また、アジア市場を中心にモノクロページプリンタやインパクト・ドットプリンタに対する需要は根強く、出荷台数は緩やかながらも拡大していくと予測する。また、プリンタの単価は下落基調にあるものの、ユーザー企業側に上位機種への入れ替え需要が見られる機器(モノクロページプリンタ、デジタル印刷機等)があることなどから、2015年度の出荷金額は拡大すると予測する。

これらの状況を踏まえ、2015年度の世界のプリンタ出荷台数は前年度比102.0%の1億1,116万4,000台、同出荷金額は前年度比101.7%の6兆7,620億円(いずれもメーカー出荷ベース)と予測する。

プリンタの注目すべき動向

【図表:オフィス向けインクジェットプリンタ国内市場予測】

【図表:オフィス向けインクジェットプリンタ国内市場予測】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:メーカー出荷台数ベース、但し、定額従量料金プリントサービスでの貸与台数を含む
  • 注:2015年度以降は予測値
  • 注:オフィス向けインクジェットプリンタ国内市場は、プリンタ(出力機器)世界市場の内数

■ビジネスインクジェットプリンタの国内市場が急伸と予測
2014年度は新しいサービス(機器貸与・インク・保守料込みの定額従量料金でのプリントサービス)提供開始の発表などにより、オフィス向けのインクジェットプリンタの国内市場での認知が急拡大した。オフィス向けのインクジェットプリンタは、ランニングコストの面ではレーザープリンタ(=ページプリンタ[中-低速])よりも満足度が高いことなどからSMB(Small and Medium Business:中小企業)を中心に新規導入、増設が増加基調にあり、成熟した国内のプリンタ市場の中でも大きな成長を期待できる分野であると考える。

2014年度のオフィス向けのインクジェットプリンタの国内出荷台数は、メーカー出荷ベースで50万台であった。2015年度の同出荷台数(同ベース)は前年度比160.0%の80万台になり、2018年度には120万台に達すると予測する。これにより、2014年度から2018年度までのオフィス向けインクジェットプリンタの国内出荷台数の年平均成長率(CAGR)は24.5%になると予測する。

また、現在のところ、オフィス向けのインクジェットプリンタはレーザープリンタからの置き換えよりも、新規導入や増設が中心であり、既設のレーザープリンタとは棲み分けができていると考える。例えば、飲食業ではトナー飛散への懸念、小売業では狭小のオフィススペースへの設置などの理由からインクジェットプリンタを好む傾向にある。また、インクジェットプリンタは、大手企業がサブマシンとして導入するケースも多い。ただし、未だビジネス用途にはレーザープリンタとの認識も根強く、今後さらに市場を拡大するためには、参入メーカーがインクジェットプリンタならではの強み・メリットをユーザー企業に訴求していくことが重要であると考える。

関連リンク

■レポートサマリ
3Dプリンタ世界市場に関する調査結果 2014
出力機器市場に関する調査結果 2014

■アナリストオピニオン
一般消費者層への3Dプリンタ普及


調査要綱

調査期間:2015年4月~7月
調査対象:プリンタ(出力機器)メーカー・販売店/パートナー・各種部材メーカー
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

※プリンタとは:本調査におけるプリンタ(出力機器)とは、オフィス向け(ページプリンタ[中-低速]、MFP[複合機/複写機]、インクジェットプリンタ)、業務用/産業向け(シリアル・インパクト・ドット・マトリクスプリンタ[SIDM]、ライン・インパクト・ドットプリンタ、ページプリンタ[高速]、デジタル印刷機、LFP(Large Format Printer:大判プリンタ)、コンシューマ向け(インクジェットプリンタ)の各機器を対象とした。

小山 博子(コヤマ ヒロコ) 上級研究員
直接お話を聴かせて頂ける機会を大切にしています。冷静かつ緻密な分析を行い、有意義な情報のご提供をさせて頂きますとともに、「やって良かった」と思って頂ける調査のご提案を致します。

YanoICT(矢野経済研究所ICT・金融ユニット)は、お客様のご要望に合わせたオリジナル調査を無料でプランニングいたします。相談をご希望の方、ご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。

YanoICTサイト全般に関するお問い合わせ、ご質問やご不明点がございましたら、こちらからお問い合わせください。

東京カスタマーセンター

03-5371-6901
03-5371-6970

大阪カスタマーセンター

06-6266-1382
06-6266-1422