矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

レポートサマリー
2014.07.25

クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)市場に関する調査結果 2014

ユーザー企業の導入事例の増加からクラウド基盤を自社内業務システム基盤として活用する層が増え、クラウド基盤の活用は前進。

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クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービスの市場概況

これまではIaaS/PaaSといっても自社サーバーや自社データセンターのプライベートクラウド基盤としての活用が中心で、ITベンダーのクラウド基盤を利用する企業は少数派であった。
しかし2013年に入り次第にクラウド基盤の導入事例が増加し、クラウド基盤サービス市場は大きく伸長した。市場は普及期に突入したと言える。
この背景の一つに、クラウドの利用目的に変化があったことが挙げられる。かつてはECサイトなどWebサービスの基盤として利用したり、バックアップの目的で利用したりといったところが主流であったが、2013年は社内業務システム基盤としての活用が増加している。クラウド基盤利用の事例が増加し、ユーザー企業(利用者)の意識が変わったことでパブリッククラウドの利用拡大が進んだと考える。
この結果、2013年のクラウド基盤サービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年比56.0%増の607億円と大幅に拡大した。

【図表:クラウド基盤(IaaS/PaaS)市場規模推移と予測】
【図表:クラウド基盤(IaaS/PaaS)市場規模推移と予測】
  • 矢野経済研究所推計
  • 注:事業者売上高ベース
  • 注:市場規模にSaaS(Software as a Service)を含まない
  • 注:表中のCAGRは2012年からの年平均成長率
  • 注: 2014年以降は予測値

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クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場の将来展望

IT基盤の選択肢が増加し、混在したITインフラ環境でアプリケーションやデータを相互連携したいというユーザーニーズが増加している。そのため、クラウドインテグレーターやクラウドブローカーがこうしたニーズに応えるサービスを多数提供し、クラウド基盤を利用しやすい環境が整いつつある。これにより、クラウド同士やクラウドとオンプレミス(自社運用)をつないだハイブリッドクラウド化が短期間に進むと考える。

またクラウドビジネスの拡大には自社クラウド基盤サービスを普及拡大させるエコシステム*注の展開が重要であるため、各クラウド基盤ベンダーはSIerと協業し、自社サービスを訴求していく関係を構築しようとしている。こうしたエコシステムの形成もまた、クラウド基盤を利用しやすい環境を作り上げる一助となっている。

一方、具体的な活用面においては、ビッグデータを活用した新規ビジネスでの利用が牽引しているが、これまでは躊躇されていた基幹系システムでのクラウド基盤利用も運用コストの低減や災害対策の観点から緩やかながら増加しており、市場拡大に貢献しつつある。

以上のようなことから2014年のクラウド基盤サービス市場規模は引き続き高成長を示し、前年比50.9%増の916億円を予測する。
今後、さらにクラウド基盤サービス市場を拡大させるためには、中堅・中小企業でのクラウド基盤利用を増加させる必要がある。そのためには、パッケージソフトウェアをクラウド基盤上で稼働させたいというユーザーニーズに応えるため、クラウド基盤ベンダーがパッケージベンダーを自社エコシステム内に取り込み、自社環境での稼働検証を進めて行く必要があると考える。
クラウド基盤サービスは低価格化が進んでいるため、成長率こそ鈍化するものの、2017年には2,196億円に達すると予測する。

*注:エコシステムとはIT業界において競合企業も含めた多様な企業群が相互に協力関係を持ち、市場全体を大きく成長させることを意味する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • クラウドソーシングサービス市場規模推移予測(2012~2018年度)
  • クラウドソーシング全体売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシングの仕組み
  • 女性の年齢階級別労働力率
  • 国内クラウドソーシング事業者一覧
  • 海外の主要クラウドソーシング事業者
  • 業務請負業界におけるロングテール
  • BPO事業者の2つの方向性
  • クラウドソーシング市場規模推移予測(2012~2018年度)
  • クラウドソーシング成約金額規模推移予測(2012~2018年度)
  • クラウドソーシング流通金額規模推移予測(2012~2018年度)
  • サービス内容別市場規模推移予測(2012~2018年度)
  • クラウドソーシング全体売上高(2012~2014年度)
  • 仲介型クラウドソーシング売上高(2012~2014年度)
  • 直請型クラウドソーシング売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシング(開発)売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシング(デザイン)売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシング(ライティング)売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシング(タスク作業)売上高(2012~2014年度)
  • クラウドソーシング(その他)売上高(2012~2014年度)
  • ユーザー企業数
  • ユーザー個人人数
  • 顧客業種別売上高内訳
  • 顧客規模別売上高内訳
  • 登録ワーカー(企業)数
  • 登録ワーカー(個人)人数
  • 登録ワーカー(企業)規模別企業数内訳
  • 登録ワーカー(個人)属性別人数内訳
  • ウィルゲートの「Sagoooワークス」
  • クラウドソーシング「shufti(シュフティ)」の流れ
  • クラウドソーシング「shufti(シュフティ)」のサービスメニュー
  • Craudiaの特長
  • MUGENUPのイラスト学校
  • クラウドワークスのサービス概要
  • クラウドワークスのサービス対象カテゴリ
  • 「Voip!」のサービス概要
  • 「tabikul」のサービス概要
  • Gengoの価格設定
  • 「coconala」掲載の21ジャンル
  • nanapiワークス
  • designclueデザイナーの国籍分布
  • JOB-HUBのサービスフロー
  • JOB-HUBの仕事依頼形式
  • 「PIXTA(ピクスタ)」のサービスイメージ
  • みんなの企画会議 「Blabo!」
  • MerryBizのサービス提供イメージ
  • MerryBizによるコストカット
  • ライフネスのクラウドサービス
  • TESTRAエンタープライズの業務フロー
  • ランサーズが提供するクラウドソーシング
  • ランサーズ:3つの業務委託形式

…ほか

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関連リンク

■レポートサマリ
クラウドコンピューティングの利用に関する法人アンケート調査結果 2012


調査要綱

調査対象:国内クラウド基盤サービスベンダー、クラウドインテグレーター、クラウドブローカー等
調査期間:2014年1月~6月
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリングを併用

※クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービスとは:本調査におけるIaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)とは、いずれもパブリッククラウド(ITベンダーのクラウド基盤)を利用し、インターネット経由で提供される仮想化技術、自動化技術等を施したクラウドコンピューティング環境をさす。市場規模は事業者売上高ベースにて算出した。なおSaaS(Software as a Service)は含まない。

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