矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2019.12.09

cookie規制の強化、日本を含め世界各国で

インターネットイニシアチブ(IIJ)が開催するcookie規制強化に関する勉強会に行ってきました(12/5)。 

まず、cookieとはウェブサイトの顧客番号札のようなもので、ウェブサイトが初訪問の利用者に唯一識別番号(=cookie)を渡すことでブラウザを一意識別できるようになっています。

cookieに関する問題点として、プライバシー上の懸念が挙げられます。「サードパーティcookie」(広告エージェントなど第三者が設定するcookie)を利用して収集したインターネット上の活動履歴を分析することで、利用者のプロファイル(性別、年齢、趣味嗜好など)が推論でき、広告エージェントなどにプロファイルが露出してしまうからです。

そこで、フランスやドイツなどのEU加盟国を始め、米国・カリフォルニア州やブラジルなどでcookie利用の規制を強化しており、日本でも「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直し 制度改正大綱(骨子)」(20191129日)においてcookie規制に関する言及がなされました。

骨子段階では一定のサードパーティcookieが規制の対象になる模様で、今後については2019年中に大綱が決定され、2020年の通常国会で個人情報保護法の改正案が提出される見通しです。 

個人情報保護法の改正により個人としてはもちろん、広告エージェントやウェブサイトを運営する企業など法人として影響が及ぶ範囲も広いため、来年の改正案提出に向けての動向に注目する必要があります。(星裕樹)

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※写真は、IIJ ビジネスリスクコンサルティング本部 副本部長 鎌田博貴氏

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