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監視カメラに関する最新動向-ネットワークカメラとインテリジェントビデオが監視カメラ市場を変える!-

07/12/28
監視カメラ市場は今、ネットワークカメラとインテリジェントビデオによって大きな変化を遂げている。店舗の遠隔モニタリング用途として、ユーザの動きを把握しマーケティングに活用したり、従業員の接客態度をチェックし接客方針の変更等に活用するなど、その用途は監視以外にまで広がりを見せている。
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「監視カメラに関する最新動向-ネットワークカメラとインテリジェントビデオが監視カメラ市場を変える!-」 小見出し一覧

ネットワークカメラを利用した監視カメラネットワークシステム

ネットワークカメラとは、「IP機能を内蔵しているため、パソコンを利用しなくてもルータを介してIP(インターネット)網とつながることができるカメラシステム」を指す(下図参照)。従来のCCTVによる監視カメラが閉じられた世界で利用されるものだったのに対し、ネットワークカメラは、より手軽にインターネットと接続できるため、世界に向けてオープンな広がりを見せている。

図「(カメラ内部にIP機能を保有している)ネットワークカメラを用いた監視カメラネットワークシステム」、「通常の監視カメラを用いた監視カメラネットワークシステム(CCTV)」

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8~20万円で競合するネットワークカメラとアナログ監視カメラ

当レポートでは、ネットワークカメラの価格帯別販売実態を調査・分析した。「3万円未満/3~8万円/8~20万円/20万円以上」という4つの価格帯ごとに販売台数をカウント、どの価格帯の製品がもっとも売れているかを調べてみたのである。

その結果としては、メーカごとに売れ方の特色はあるものの、8~20万円の価値帯のネットワークカメラがもっとも売れていることがわかった。8~20万円といえば、アナログ監視カメラの売れ筋価格帯とピッタリ重なる。これは“ネットワークカメラは、もはや通常のアナログ監視カメラと同じ市場で戦う商品になっている”ことを示していると考えられる。

90年代のネットワークカメラのおもな需要分野は、サーバルームなどのファシリティ分野とインターネットマンションなどであった。だが2000年以降、コンビニエンスストアがフランチャイズ店舗に一括導入するなど大型案件が増加してきている。またその用途も、たとえば店舗の遠隔モニタリング用途として、監視以上にユーザの動きを把握しマーケティングに活用したり、従業員の接客態度をチェックし接客方針の変更等に活用するなど、変化が見られる。

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ネットワークカメラの世界市場規模は2002~08年で148%も成長

下記の図表は、国内と海外におけるネットワークカメラ市場の出荷台数推移を表したものである。

「ネットワークカメラ出荷台数推移(国内/海外、02~08年、台数ベース)
「ネットワークカメラ出荷台数推移(国内/海外、02~08年、台数ベース)

ネットワークカメラ市場は2002年以降、海外、国内ともに急成長をとげている。2002~08年の世界市場における平均成長率は148%、うち海外市場は平均145%、国内市場は平均160%と、それぞれ高い成長率と示した。

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ネットワークカメラ普及で進む“映像監視とITとの融合

ネットワークカメラが普及し、その需要の主流が映像監視分野に移ったことにより、従来からあった映像監視システム(CCTV)のネットワーク化も急速に進むようになった。これは、映像監視の世界がITの世界と融合していく…という傾向のひとつの表れといえよう。従来、アナログ監視カメラ関連の業務は、ビル工事屋の仕事であった。それに対してネットワークカメラ関連の業務は、SIerが担うことになる。このSIerのビジネスは、サーバ事業やメンテナンス事業を巻き込むことによって大きく化ける可能性を秘める。とくにサーバ事業を持つメーカは、同事業の推進のための道具としてネットワークカメラを推進している。商談も、数百台レベルの案件は当たり前であり、数千台のオーダーも出てきているようだ。

これまでのネットワークカメラ市場の主要なプレーヤは、アクシスコミュニケーションズのようなネットワークカメラ専業メーカや、松下電器産業、ソニーなど、もともと監視カメラをやっていたメーカ群であった。だが2007年以降は、NECや富士通や沖、シスコシステムズのようなIT業界のプレーヤが、サーバ、ルータなどのITシステムにネットワークカメラを組み込んだ「映像監視ソリューション」をアピールするケースが目立ってきている。

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“映像・IT融合化”時代の監視カメラはインテリジェントビデオで勝負する!

映像監視の世界がITの世界と融合していく流れのなかで、カメラの存在意義は、人間の目視のためのものではなく、画像処理のためのものになってきている。

映像監視システムのHDDに記録されたテラレベルの大容量映像を人間がすべて目視でチェックするというのは難しい。監視員は疲労するし、その人件費もかかってしまう。そこで、大容量カメラ映像のなかから、必要な部分だけを瞬時に取り出して人間に見せることのできる「映像検索エンジン(インテリジェントビデオ機能*)が注目されてきた。

インテリジェントビデオ機能によって、監視員の録画ビデオを見る時間は大幅に減る。監視員はこれまでのように何時間もビデオを見続ける必要はなく、立入り禁止エリアへの侵入者があった場合のみブザーが鳴り、ビデオを見ればよくなる。

さらには、「DBに登録しておいた犯罪者の顔と認識された場合のみ拡大映像が記録される」「POSレジや入退室管理との連携システム」など、多くの付加価値アプリが開発されてきており、ネットワークカメラメーカにとってインテリジェントビデオ機能は価格競争以外の重要な勝負ポイントになってきた。

ここにきてメーカ各社は鵜の目鷹の目で「まだ見ぬ付加価値アプリが他にもあるのではないか?」と探し始めている。それは、ネットワークカメラばかりでなく、アナログ監視カメラメーカにとっても重要な勝負ポイントといえる。

※キーワード説明「インテリジェントビデオとは」

インテリジェントビデオとは「カメラ+画像処理ソフト(+ほかの分野のシステム)」で構成される。その機能は、ひとことでいえば、HDDに記録されたテラレベルの大容量カメラ映像のなかから、必要な部分だけを瞬時に取り出して人間に見せることができる「映像検索エンジン」だ。この機能によって、監視員の録画ビデオを見る時間は大幅に減った。当初、インテリジェントビデオは「監視アナログカメラ→ネットワークカメラ」シフトの潮流に乗った付加価値アプリ(顔認証、人流計測、異常行動検知)などの画像処理ソフトの応用によると思われていた。だが、それはやがてPOSレジや入退室管理、PLC対応配線監視、RF-IDシステム等との連携システムへと展開され、連携して新分野において画期的なソリューションをもたらせることがわかってきた。

インテリジェントビデオの技術は、これまで監視系(CCTV)システムと一線を画していた「FAマシンビジョン系システムの技術」と非常に近いものでもある。監視系の方が戸外や夜間など悪環境で使用しなくてはならないことを除けば、同じ画像処理技術を応用したものも多い。そこでFAマシンビジョンメーカはインテリジェントビデオを契機として、これまで足を踏み入れたことのなかった監視系市場への進出を企んでいる。日本のFAマシンビジョン用画像処理メーカのシステムが、米国の空港で利用される監視カメラシステムに組み込まれて久しいとも聞く。
日本人は画像にうるさいので、FAマシンビジョン用画像処理が監視用途に使われるのを嫌がる傾向がある。しかし、欧米ではFAマシンビジョン用画像処理と監視系画像処理の世界は融合してきている。インテリジェントビデオにしても、欧米先行で市場は動き出している模様だ。
「インテリジェントビデオによる付加価値市場の構造」
「インテリジェントビデオによる付加価値市場の構造」

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • 「ネットワークカメラ出荷台数推移(国内/海外,02~10年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ出荷台数推移(国内/北米/欧州/アジア他,05~10年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ国内メーカシェア(06/07年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ世界メーカシェア(06/07年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ国内価格帯別構成(~3万/3~8万/8~20万/20万円~,06年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ国内形態別構成-価格8万円以上機種のみ(06年,台数ベース)」
  • 「ネットワークカメラ製品の推移」
  • 「カメラサーバ出荷台数推移(国内市場,2002~2010年)
  • 「カメラサーバ国内メーカシェア(06/07年,台数ベース)
  • 「主要参入メーカ12社の販売動向(ネットワークカメラ/カメラサーバ)」
  • 「主要10社の需要分野に対する考え方」
  • 「主要17社のネットワークカメラ付加価値戦略/ビデオアナリシス戦略」


・・・ほか

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関連リンク

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調査要綱

調査対象 国内メーカ、海外メーカ、国内代理店、国内SIer(31社)
調査対象製品 ネットワークカメラ、カメラサーバ、アナログ監視カメラ、インテリジェントビデオソフト
調査期間 2007年9月~12月
調査方法  弊社専門調査員による直接面接調査及び電話・メール取材、当社データベース、過去実施の調査データからの考察

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