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東日本大震災に伴う国内企業のIT投資動向

11/04/15
東日本大震災の影響により、2011年度の国内民間企業のIT市場規模は前年度比0.4%減少。
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矢野経済研究所推計
注:2007・2008年度は「情報処理実態調査」(経済産業省)及び「事業所・企業統計調査」(総務省)を基に矢野経済研究所推計、2010年度以降は矢野経済研究所予測
注:「情報処理実態調査」は全国の外国公務、国家公務、地方公務、分類不能の産業を除く全産業で、資本金3,000万円以上かつ総従業者50人以上の企業を対象としている。
注:会計年度ベース。ただし算定根拠とする実質GDPは暦年ベースが最新となるため暫定的に暦年ベースを活用した。
注:見込は見込値
注:予測は予測値(2011年4月現在)

内閣府が3月23日に公表した資料によれば、東日本大震災の経済に与える影響は、生産設備などの被害による生産減とサプライチェーンの毀損による生産減で、2011年度に最大2.75兆円、実質国内総生産(GDP)で約0.5%押し下げると予測している。また、同時にストック再建というプラス要素(復興需要)で、2011年度に5兆円以上の効果を見込んでおり、生産減を考慮しても、実質GDPは上昇すると予想している。

しかし、IT投資という観点では、第一に、復興需要は建設等が主体で、ITサービスはあまり恩恵を受けない可能性が高いと考えられ、第二に、過去の不況時がそうであったように、今回も不要不急のIT投資は先延ばしするユーザー企業は増加する可能性が高いと考えられる。増加要因として、東日本大震災を受け、事業継続やデータセンタークラウドといったサービスが注目されているが、IT投資の予算増というより、振替として扱われると想定している。そのため、民間企業のIT投資は押し下げられると予想する。

どの程度押し下げられるかであるが、矢野経済研究所の調査による過去5年の民間IT投資額を実質GDPに対比させると、民間IT投資額は概ね実質GDPの2.0%~2.3%に収まっている。復興需要まで含めれば実質GDPは上昇するため、それに伴いIT投資額も上昇することになるが、上述したようにIT投資に対する寄与は少ないと考える。
そのため、内閣府試算のGDP減少額2.75兆円の目減り分だけ、民間IT投資額は減少するものの、一部、ハードを中心に復興需要により回復する、という想定が妥当と考える。

以上より、実質GDPに対する民間IT投資額対比を2.0%とすると、実質GDP2.75兆円の減少に伴い、民間IT投資の減少額は550億円になるが、ハードを中心に一部復興需要が見込まれることから、最終的には430億円程度が民IT投資の減少額になると見込んだ。

矢野経済研究所では、2010年度の国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は10兆9,390億円を見込んでおり、それをベースとすると、2011年度は10兆8,900億円(前年度比0.4%減)になると予測する。

しかしながら、内閣府資料では、計画停電による影響、福島原子力発電所の事故の影響などは考慮されていない。今後の情勢によってはIT投資に振り向けられる予算枠は大きく縮小する可能性は否定できず、本推計もあくまで暫定値となる。

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調査要綱

調査対象国内の民間企業全般
調査期間2011年4月13日
調査方法矢野経済研究所のIT投資動向調査(2010年8月発表)をベースに内閣府資料等を活用し影響を検討した。

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