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ブロードバンドアクセス市場に関する調査結果 2009

09/11/26
今後の成長分野はワイヤレス、特に「通信モジュール」型サービスが貢献。
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本調査におけるブロードバンド市場の2分類

本調査ではブロードバンド市場を「固定系ブロードバンド市場」「ワイヤレス系ブロードバンド市場」の2つに分類した。「固定系ブロードバンド」にはFTTH、DSL、CATVアクセスを含み、「ワイヤレス系ブロードバンド」には、3G・3.5G/WiMAX/LTE/XGP等の規格のデータ通信系アクセス、及び公衆無線LANなどを含む。ただし、データ通信系アクセスに携帯IP接続サービスは含まない。
以下、この2つについて市場動向を解説、将来像を予測していく。 

「ブロードバンドアクセス市場に関する調査結果 2009」 小見出し一覧

「固定系ブロードバンド市場」動向・予測-今後は市場深掘の動きが活発に

2009年度の「固定系ブロードバンド市場」は、FTTHが約1,776万(前年度比118%)、DSLは約987万(前年度比88%)、CATVアクセスは約432万(前年度比105%)と推計した。

固定系ブロードバンドアクセス普及の推移・予測
固定系ブロードバンドアクセス普及の推移・予測

矢野経済研究所作成
注1: 2008年度までは総務省データより引用、2009年度以降は矢野経済研究所予測値
注2: (見込)は見込値、(予測)は予測値
注3: 四捨五入をしているため、一部合計値は一致しない
注4: 契約数ベース
注5: 個人市場・法人市場とも含む

■ブロードバンドは「世帯」から「個人」の時代へ
ブロードバンド市場は、2007~2008年ごろまでは「固定系ブロードバンド」が主要市場であったが、2008~2009年にかけてメガクラスの「データ通信系アクセス」が続々登場し、「ワイヤレス系ブロードバンド」の市場規模が急成長している。ブロードバンドサービスは「世帯から個人へ」とその対象範囲を拡大してきている。

■FTTH契約数の純増数は鈍化傾向/映像サービス等とのセットは続伸
固定系ブロードバンド市場」のなかではFTTHの契約数の伸びが目立つが、年間純増数は鈍化傾向にある。この要因としては、ADSLなどその他ブロードバンドサービスからの切替え数が減少傾向にあること、またFTTH→FTTHの事業者乗換えが増加していることなどが挙げられる。「固定系ブロードバンド」全体の成長率は横ばい基調にあり、既に成熟市場である。
ただし、FTTHは契約数の純増ペースが鈍化する一方で、映像サービスやセキュリティサービスとのセットサービスの加入率が伸びている。特に映像サービスでは、「地上デジタル放送+多チャンネル」のIP放送サービスの加入者の伸びが著しく、ARPU(顧客単価)は上昇傾向にある。

■今後は「市場拡大」より「市場深掘」の動きが活発に
固定系ブロードバンド市場」では、FTTHと地上デジタル放送のセット販売が順調に伸びており、今後も成熟基調にある市場を下支えするであろう。ただし、2011年7月のアナログ放送の停波を期に、2012年度頃からは契約数の伸びは鈍化すると考える。
また、今後の「固定系ブロードバンド市場」においては、市場拡大よりも市場深堀の動きが活発化しそうである。たとえば、個人向けではアプリケーションのセット販売やサポート・セキュリティサービスなど「保険型サービス」の販売、法人向けでは、クラウド型のソリューションサービスなどが注目されている。キャリアによる長期利用者の囲い込みの動きがさらに目立ってくるであろう。
2014年度の「固定系ブロードバンドサービス」の市場規模は約3,856万契約、うちFTTHが約2,816万、DSLは約536万、CATVはアクセス約505万と予測する。

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「ワイヤレス系ブロードバンド市場」動向・予測-通信モジュール型サービスが市場拡大に貢献

「ワイヤレス系ブロードバンド市場」は、データ通信系(通信モジュール含)が約867万(前年度比148%)、公衆無線LANは約796万(前年度比107%)と推計した。

【図表2】ワイヤレス系ブロードバンドアクセス普及予測
【図表2】ワイヤレス系ブロードバンドアクセス普及予測

矢野経済研究所作成
注6:「データ通信系」は矢野経済研究所推計値
「公衆無線LAN」は、2008年度までは総務省データより引用、2009年度以降は矢野経済研究所予測値
注7:(見込)は見込値、(予測)は予測値
注8:四捨五入をしているため、一部合計値は一致しない
注9: 契約数ベース
注10:個人市場・法人市場とも含む
注11:データ通信系の規格は、3G・3.5G/WiMAX/LTE/XGPを対象とする。ただし携帯IP接続サービスは含まない。サービスとしてはデータ通信端末(カード型・USB型等)、スマートフォン、通信モジュール内蔵型端末(デジタルフォトフレーム、メディアプレイヤ、ノートPC、M2Mなど)等を対象とする。
注12:公衆無線LANは、アクセス網にFTTH等の固定網を利用するサービスであり、厳密にはその他ワイヤレス系アクセスサービスと性格が異なる。しかし、サービスの利用シーンとして見た場合、その他ワイヤレス系アクセスサービスの補完・あるいは競合的位置づけと想定される側面が強いため、今回はそうした利用実態に合わせてワイヤレス系ブロードバンドのひとつと位置づけた。

■急成長するデータ通信系アクセス市場規模
「ワイヤレス系ブロードバンド市場」では、現状はUMPC・ノートPC向けのデータ通信端末が主であるが、昨今ではスマートフォンの加入者が伸びている。また、ISPや端末メーカなどによるMVNOの事例も増加している。 データ通信系アクセスの契約数は、2009年度で867万と前年度比148%の見込みであり、市場は急成長している。 公衆無線LANサービスは2009年度末で796万と前年度比107%の見込みである。成長率は横ばいに見えるが、これはキャリアとの契約が必要ない無料の公衆無線LANサービスの利用者数が含まれていないことによるものである。携帯型ゲーム機を代表とするWi-Fi対応端末は上市数が着実に増加しており、公衆無線LANサービスの利用シーンも増えている。そのため、こうした数字に表されていないような市場も含めると、実質的な公衆無線LAN市場規模は、より大きなものになっていると考える。

■WiMAX、LTEなどの次世代サービス開始でさらなる市場拡大も
今後の「ワイヤレス系ブロードバンド市場」における注目動向としては、各種新サービスの登場と市場の拡大が挙げられる。2009年にサービスが開始されたWiMAX、2010年末に開始が予定されているLTEなど、次世代サービスによる市場規模拡大も期待できる。
特に大きな潜在需要があるのは、いわゆる「ノンPC・ノン携帯電話」としての「通信モジュール」型サービスである。たとえば、現状では3Gモジュール内蔵のデジタルフォトフレームやデジタルメディアプレイヤなどがあるが、中長期的には、M2M(Machine to Machine)、テレマケティクスといった法人・業務系のユーザを対象とした市場が成長分野として期待できる。この分野には、通信キャリアだけではなく、MVNOとしてベンダやメーカの参入意向が高く、今後は市場のプレイヤもさらに増える見込みである。
コンシューマ向けでも、通信費をユーザに負担させないメディア閲覧端末や、複数のモジュールが内蔵されネットワーク状況に応じて自動で適切なアクセス手段を選択できるコグニティブ無線サービスなど、多様なビジネスが出てくるだろう。

■「ワイヤレス系ブロードバンド市場」の潜在需要は非常に大きい
「ワイヤレス系ブロードバンド市場」では、前述の通り「通信モジュール」型サービスや、参入プレイヤの増加など市場の成長要素が多く、特に2012年度ごろからはLTEなど次世代サービスの貢献も期待できる。また「固定系ブロードバンド」サービスと異なり、1人1契約ではなく1人複数契約も見込めるため、市場の潜在需要は非常に大きいだろう。 2014年度の「ワイヤレス系プロードバンドサービス」の市場規模は約4,024万、うちデータ通信系(通信モジュール含)が約2,879万、公衆無線LANが約1,145万と予測する。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

  • ブロードバンドアクセス市場規模(契約数ベース/金額ベース)
  • 地域別ブロードバンド普及動向(契約数推移/世帯普及率推移/アクセスサービス比率/非BB世帯からの新規加入比率/FTTH主要事業者シェア/DSL事業者シェア/CATV事業者シェア)
    ・北海道/東北地方
    ・関東地方
    ・信越/北陸地方
    ・東海地方
    ・近畿地方
    ・中国地方
    ・四国地方
    ・九州/沖縄地方

…ほか

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関連リンク

■同テーマのレポートサマリ
国内ブロードバンド市場に関する調査結果2008
2007年 国内ブロードバンド市場に関する調査結果

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調査要綱

調査対象 主要通信キャリア・ISP事業者等
調査期間 2009年7月~10月
調査方法 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

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