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IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)市場に関する調査結果 2008

08/10/16
矢野経済研究所では、IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)市場規模について2012年度に1360億円まで達すると予測した。
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「IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)市場に関する調査結果 2008」 小見出し一覧

IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)市場規模は2008年度641億円、前年度比114%の成長

【市場概況】
IP放送は、IP方式とRF(Radio Frequency)方式の多チャンネルサービスに大別でき(映像配信サービスを同時に提供しているものもある)、有料で提供されるものがほとんどである。とくにRF方式は、ケーブルテレビと同様に放送に準じるサービスであり、地上デジタル放送に対応したものが多い。2007年後半ころより、そうした地上デジタル放送に対応したIP放送サービスの利用者が急増している。

映像配信サービスは、動画配信と動画共有サービスに大別できる。いずれもPC向けの無料サービスの利用者が急増している。その一方で、PC向けの有料コンテンツサービス売上高は、ブロードバンド利用者の増加に伴い成長してはいるものの、そのペースはゆるやかである。

IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)サービスの有料サービス売上高を配信チャネル別に見てみると、テレビ・携帯電話対象のサービスが伸びている。テレビ向けは、定額制・従量課金(ペイパービュー等)とも有料サービス利用者が増加している。携帯電話向けでは有料サービスがまだ少ないが、PCよりコンテンツへの課金がしやすい点などが優位となり、成長しつつある。

【注目すべき動向】
IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)サービスとも初期投資・運営コストが高いビジネスである。従って、サービス(事業)として安定するには長期のスパンを要するケースが多いため、現状は黒字化しているIP放送・映像配信(動画配信・動画共有)サービス提供企業は非常に少なく、市場はいまだ成長途上にある。とくに、映像配信(動画配信・動画共有)は無料サービスの利用者が急増しているが、その売上高は広告売上に対する依存度が極めて高い。売上高の9割以上が広告収入というケースも少なくない。しかし、インターネット広告市場は成長しているものの、十分に収益が上がるレベルに達している企業は多くはない。今後の課題として、サービス(事業)としての利益率、とくにB to C向け有料サービスでの収益化について挙げるIP放送・映像配信(動画配信・動画共有)サービス提供企業が多い。

【将来展望】
IP放送市場は、地上デジタル放送対応サービス売上高の成長が著しい。2011年のアナログ停波に向け、IP放送サービス提供事業者はさらに顧客獲得に力を入れると思われる。RF方式の多チャンネルサービスを中心に、地上デジタル放送の切り替え需要を巻き込む形で、IP放送市場は今後も順調に成長すると推定される。IP放送市場の市場規模(有料サービス売上高)は、2008年度は186億円(前年度比124%)の見込みである。その後、2011年までは事業者の拡販施策に牽引される形でIP放送市場規模は伸び、2012年度には564億円になると予測する。

映像配信(動画配信・動画共有)市場の有料サービスは、テレビや携帯端末向けサービスの売上高が伸びている。とくにテレビ向けの映像配信(動画配信・動画共有)サービスでは、端末の大画面化・高機能化の影響を受け、従来のSD(Standard Definition)からHD(High Definition)対応コンテンツへの需要が高くなる傾向が見られ、顧客単価も上昇傾向にある。ただし、PC向け映像配信(動画配信・動画共有)サービスは、依然として無料サービスの利用率が高い傾向を保つと推定される。映像配信(動画配信・動画共有)市場の市場規模(有料サービス売上高)は、2008年度は455億円(前年度比111%)の見込みである。今後は、テレビ向け・携帯電話向けサービスを中心に成長するが、映像配信(動画配信・動画共有)市場の全体的な成長率は、IP放送市場と比較してゆるやかなものになると推定される。2012年には796億円になると予測する。

図表1. IP放送・映像配信市場規模推移
IP放送・映像配信市場規模推移グラフ・表

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PCで動画視聴後、ユーザのうち約5割が関連情報を検索、約2割が実際に商品購入

PC向け映像配信(動画配信・動画共有)サービス利用者は、動画を視聴した後にどのような行動を取っているのだろうか。
これについて矢野経済研究所が実施した「PC向け映像配信(動画配信・動画共有)サービス利用者の動画視聴後のリアクション」ユーザ動向調査によれば、PCで映像配信(動画配信・動画共有)サービス視聴後の「コメント・感想の投稿」に関しては、8割以上のユーザが“ノンリアクション”との回答であった。

一方、「投稿する」と回答したユーザ層を媒体別にみると、「自身のブログやHP」がもっとも比率が高く14.5%、次いで「配信サイトのコメント投稿欄(コメント投稿機能)」12.0%、「外部の掲示板等」8.4%であった。また、「関連情報の検索」や「関連商品の購入」については、「関連情報の検索」が48.2%、「関連商品の購入」が21.8%であった。映像配信サービスの視聴者の約5割が関連情報の検索を行なっており、また、約2割が商品を購入するという結果であった。

同調査結果から、CGM(Consumer Generated Media)サービスなどを通して表面化するユーザの行動は、ほんの一部であり、多くはサイレントマジョリティであることが分かる。
また、有料サービス売上高が伸び悩むPC向け映像配信(動画配信・動画共有)サービスであるが、プロモーション媒体としては高く機能していることがうかがえ、今後も非常に有望であると予測する。

※それぞれの比率は、「非常によく(書く)ある」「時々(書く)ある」の合計
※本ユーザ動向調査は、映像配信(動画配信・動画共有)サービスの利用経験者を対象にwebアンケート方式で実施サンプルは全国在住の10代から50代以上の男女で、各年代別に均等になるよう事前にスクリーニング、有効回答数1112名

図表2.動画視聴後のユーザのリアクション
動画視聴後のユーザ行動グラフ

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

■IP放送・映像配信市場規模予測(2007~2012年度)
■動画配信・共有サービス利用者の実態

  1. 動画サービスの視聴経験(PC/携帯・課金種別)
  2. 有料動画サービスの利用経験がない理由
  3. 自宅のインターネット回線の種類
  4. 自宅のインターネット接続機器
  5. 動画サービスの視聴場所(端末種別)
  6. 動画サービスの平均視聴頻度(端末種別)
  7. 動画サービスの平均視聴時間(端末種別)
  8. PCで週1回以上利用する動画サービスの数(課金種別)
  9. PCで最もよく利用する動画サイト
  10. PCで動画サービスを利用するときに重視する点(無料・有料)
  11. PCで動画サービスを利用するときに重視しない点(無料・有料)
  12. PCの動画コンテンツへのアクセス経路(種類別)
  13. PCで動画視聴後のリアクション(1)(コメント投稿・場所別)
  14. PCで動画視聴後のリアクション(2)(関連商品検索・購入)
  15. PCで動画共有サービスへの投稿経験と投稿コンテンツの種類
  16. PCで動画の投稿をしたことがない理由
  17. 無料動画サービスに対する不満点
  18. 有料動画で今後使ってみたいサービス
  19. 今後動画視聴に使って見たい端末
  20. 今後の動画サービスに望むこと

…ほか

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関連リンク

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調査要綱

調査対象 IP放送・映像配信(動画配信・動画共有)サービス提供企業
調査期間 2008年7月~9月
調査方法  当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

※IP放送サービスとは:IP網を利用して放送や動画を配信する多チャンネルサービスで、STB(Set Top Box)や対応するテレビ受像機向けに提供されるもの。
※映像配信サービスとは:IP網を利用して提供されるVOD(Video On Demand)等の動画配信サービスや動画共有サービスで、STB等専用機器は不要、パソコン向けが多いが、携帯電話やテレビ向けサービスも増えている。

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