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PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)市場に関する調査結果 2008 -PLM市場規模 1兆円に迫る結果に-

08/07/28
最近、製造現場で注目される「フロントローディング」「見える化」という2つのキーワード。それを支えるのが、PDM、ビューワ/DMUなどのPLM(Product Lifecycle Management)技術だ。
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PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の定義について

PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)に対する捉え方はいまだ定まっていないが、本調査ではPLMを、開発・生産からメインテナンス、あるいはリサイクルにいたるまでの、製品のライフサイクル全般を管理するマネジメント手法、としている。

しかし、市場プレイヤーにより見方は複数存在している。具体的には、eビジネスソリューションを提供するメーカーにとっては、SCM(サプライチェーン・マネジメント)、CRMERPといったeビジネスソリューションと生産が直結するのがPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)であるという立場であり、CAD/CAM/CAE、PDMを主体として展開してきたメーカーにとっては、ものづくりにITを取り込むことがPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)であるという立場である。

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世界のPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)市場規模 1兆円に迫る!

PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の市場規模を全世界でみると、2007年は約88億USドル(1USドル=110円換算で9,680億円)となった。2006年が約82億USドル(同9,020億円)であるため、これは前年比7.3%増の成長である。日本国内における2007年度の市場規模は1,984億円となった。2006年度が約1,815億円であったため、前年度比9.3%増となる。

順調な成長を歩むPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)市場であるが、これまで、その背景には良好な世界経済の成長があった。しかし、ここへきて北米市場の縮小懸念や原油高といった要因により、製造業の設備投資意欲が低下するとの懸念が広まっており、今後のPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)市場規模の成長ペースは鈍化するものと推測される。

PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の世界市場について、今後は年率6%前後の成長を続け、2011年には112億USドル、日本国内市場では2,600億円にまで拡大すると予測する。

図1 PLM世界市場規模推移と予測
図1 PLM世界市場規模推移と予測

注1:各国企業の決算期ベース、注2:メーカー出荷ベース

図2 PLM国内市場規模推移と予測
図2 PLM国内市場規模推移と予測

注1:年度ベース、注2:メーカー出荷ベース

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設計の進化を後押しするPLM技術~「フロントローディング」と「見える化」

PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)市場は、CAD/CAM/CAE、PDM、デジタル・ファクトリー、ビューワ/DMU、で構成されている。CAD/CAM/CAEは1970年代から形成され、現在ではある程度成熟化した市場とみることができる。一方、PDMは1990年代から、デジタル・ファクトリーやビューワ/DMUはここ数年からアプリケーションが普及しはじめた成長市場であるといえるだろう。

とくに、昨今の製造現場では「フロントローディング」と「見える化」というキーワードが注目されているが、それを支える技術としてPDM、デジタル・ファクトリー、ビューワ/DMUといったPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)が重要視されている。

フロントローディングとは、前工程にあたる設計段階において、後工程となる生産段階のことを考慮することを指す。具体的には、PDMで情報を管理し、デジタル・ファクトリーやビューワ/DMUでシミュレーションすることにより、設計段階でも生産段階のことを考慮するというものとなる。そうすることにより、設計段階において、製品のつくりこみを前倒し(=フロントローディング)して検討しようという考え方である。

このフロントローディングは、現在、製造業において大きな効果をあげている。生産段階において問題が発生し、それを変更するためには、生産ラインや金型を変更しなければならないなど、膨大なコストがかかる。それが削減できるという点で、費用対効果がきわめて大きいと評価されている。

一方、見える化とは、開発プロセスを可視的に捉えることにより、問題点を明確にしようというものである。その典型的な例がDMUであろう。

3次元CADで設計することについては、かなり普及してきたが、個々のパーツ・データを総合的にディスプレイ上に表現する技術はあまりなかった。しかし、DMUを活用することにより、組み立てたときの部品同士の干渉や、動作した場合の部品同士の接触といった問題点を可視的に捉えることができる。それは、設計段階において、あとの工程の問題点を検証することになり、品質の向上とコストの削減につながる。

こういったフロントローディングと見える化を実現できるようにすることが、PLMの大きな目的のひとつとなっている。

また、日本の製造業においては、レガシーな生産管理系システムが多く生き残っているが、グローバル展開を強いられる現在の製造業において、こうした旧来型の生産管理系システムでは対応ができない点が懸念されている。今後、多くの企業との設計のコラボレーションをすすめ、世界中から部品を調達していくためには、グローバルで通用するシステムを使っていくことが必要とされることから、製造業ではグローバル化対応を進めるためにもPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の導入が進んでいくと考えられる。

図3 国内市場におけるPLMアプリケーション別売上高推移と予測
図3 国内市場におけるPLMアプリケーション別売上高推移と予測

注1:年度ベース 、注2:メーカー出荷ベース

【用語の解説】 (矢野経済研究所作成)

■PLM
PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)とは、開発・生産からメインテナンス、あるいはリサイクルにいたるまでの、製品のライフサイクル全般にわたり管理しようという概念。それを実現するためのツールとして、CAD/CAM/CAE、PDM、デジタル・ファクトリー、 ERP(Enterprise Resource Planning)系の各ツールがあると本調査ではとらえている。

CAD/CAM/CAE
コンピュータによる設計支援ツール。本調査では、図面作成を主眼とした2次元CADから、立体的なモデルを構築する3次元CAD、あるいは有限要素法などによる構造解析や機構解析を支援するためのCAEシステムなどを含んでいる。

■PDM
PDM(Product Data Management)とは、製品の開発工程において、設計・開発に関わるすべての情報を一元化して管理し、工程の効率化や期間の短縮をはかる情報システム。

■デジタル・ファクトリー

生産工程の設計、人間工学的シミュレーション、ロボットシミュレーション、組立ラインの設計、および生産の実行を含む、すべての製造プロセスをデジタル化することにより、最適化をはかるためのシステム。

ビューワ/DMU
ビューワとはCADデータを見るためのソフト。DMU(Digital Mock-Up)は、さらに一歩すすめて、製品の外見、内部構成などを比較、検討するためのシミュレーションソフトウェア。

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参考:このレポートに掲載されている主なデータ一覧

■PLM市場の中期市場予測
PLM関連売上高の予測(全世界、日本国内/2005-2011予測)
アプリケーション別売上高の予測(日本国内/2005-2011予測)
業種別売上高の予測(日本国内/2005-2011予測)
年商別売上高の予測(日本国内/2005-2011予測)
パッケージライセンス、サービス別売上高の予測(日本国内/2005-2011予測)
■PLMの出荷状況
PLM売上高の推移、シェア(全世界)
PLM関連売上高の推移(日本国内)
PLM売上高シェア(日本国内)
■アプリケーション別PLM出荷状況
アプリケーション別売上高の推移(日本国内)
CAD/CAM/CAE売上高の推移、シェア(日本国内)
PDM売上高の推移、シェア(日本国内)
デジタルファクトリー売上高の推移、シェア(日本国内)
ビューワ/DMU売上高の推移、シェア(日本国内)
■業種別PLM出荷状況
業種別売上高の推移(日本国内)
電機業界に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
精密機械業界に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
機械業界に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
輸送機器業界に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
加工製造業に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
その他業界に対するPLM売上高の推移、シェア(日本国内)
■顧客企業年商別PLM出荷状況
■パッケージライセンス、サービス別PLM出荷状況

・・・ほか

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関連リンク

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調査要綱

調査対象 PLMソリューションベンダ 13社
調査期間
 2007年12月~2008年6月
調査方法  当社専門研究員による直接面接取材、ならびに電話・Eメール等によるヒアリングを併用。

※PLM(Product Lifecycle Management)とは:開発・生産からメインテナンス、あるいはリサイクルにいたるまでの、製品のライフサイクル全般にわたり管理しようという概念。本調査では、それを実現するためのツールとして、CAD/CAM/CAE、PDM(Product Data Management)、デジタル・ファクトリー、ERP(Enterprise Resource Planning)系の各ツールがあるととらえている

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