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レポートサマリー

2017.11.22
シェアリングエコノミー(共有経済)市場に関する調査を実施 (2017年)

担当者:石塚 俊

民泊新法成立を背景に大手企業の参入が増加

国内シェアリングエコノミーの市場規模

2016年度は、旅館業法施行令が一部緩和されたことや2017年の「民泊新法」成立を受けて、民泊市場への参入事業者が増加した。また、民泊と違い法規制の壁がないオンライン駐車場予約サービスに参入する事業者も増加した。その他、2016年1月にシェアリングエコノミー協会が設立され、その活動によりシェアリングエコノミーサービスの認知度が高まったことも新たな事業者の市場参入を促し、市場規模は前年度比26.6%増の503億4,000万円となった。

【図表:シェアリングエコノミー(共有経済)国内市場規模推移と予測】

シェアリングエコノミー(共有経済)国内市場規模推移と予測

矢野経済研究所推計

注:サービス提供事業者売上高ベース
注:2017年度は見込値、2018年度以降は予測値
注:本調査におけるシェアリングエコノミーサービスとは、不特定多数の人々がインターネットを介して乗り物・スペース・モノ・ヒト・カネなどを共有できる場を提供するサービスのことを指す。但し、音楽や映像のような著作物は共有物の対象にしていない。各サービス分野の詳細は、下記の通りである。
・乗り物のシェアリングエコノミーサービス:「アースカー」、「オリックスカーシェア」、「カレコ・カーシェアリングクラブ」、「タイムズカープラス」、「Anyca(エニカ)」、「COGICOGI」などのカーシェアリングサービスやサイクルシェアリングサービス、「Uber」、「notteco」などのライドシェアサービス等を対象とした。
・スペースのシェアリングエコノミーサービス:「Airbnb」、「AirTrip民泊」などの個人宅の宿泊サイト、「軒先ビジネス」、「スペースマーケット」、「SHOPCOUNTER」などの間借りサイト、「akippa」、「軒先パーキング」などのオンライン駐車場予約サービス等を対象とした。
・モノのシェアリングエコノミーサービス:「airCloset」、「SUSTINA」、「ラクサス」などのファッションシェアリング、オンラインレンタルサービス等を対象とした。
・ヒトのシェアリングエコノミーサービス:「クラウドワークス」、「ランサーズ」などのクラウドソーシングサービス、「AsMama」、「ANYTIMES」、「CrowdCare」、「ストアカ」、「タイムチケット」、「タスカジ」、「ビザスク」などのオンラインマッチングサービス等を対象とした。
・カネのシェアリングエコノミーサービス:「Makuake」、「Readyfor」、「CAMPFIRE」、「MotionGallery」、「クラウドバンク」、「クラウドクレジット」、「maneo」、「SBIソーシャルレンディング」、「AQUSH」などのクラウドファンディング、ソーシャルレンディングサービス等を対象とした。(順不同)

シェアリングエコノミー市場の拡大

2017年度以降は、2017年6月成立、2018年6月施行の民泊という宿泊提供に関する法律「住宅宿泊事業法(民泊新法)」において、180日の「営業日数制限」が設定されることになったため、採算を見込めないことを理由に、既存の大手民泊サイトへの物件の掲載を取り止めるオーナーが出てくると推測する。そのため、既存民泊物件の供給数が一時的に減少することが想定されるが、同法の施行後は合法的なサービスを提供しやすくなるため、大手の国内企業及び外資系企業の参入が増加し、市場全体での物件供給数は増加していくと予測する。

2019年のラグビーワールドカップ日本大会、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて訪日外国人客が更に増加すると推測されるが、これに伴い「民泊」「オンライン駐車場予約サービス」「ライドシェア」「オンラインマッチングサービス(ヒトのシェアリングサービス)」などのサービスの利用が増加していくと予測する。

また、株式投資型クラウドファンディングやソーシャルレンディングなどへの参入事業者の増加による資金調達方法の多様化を受けて、従来の資金調達方法では十分にカバーしきれなかった個人やベンチャー企業などによるカネのシェアリングエコノミーサービスの利用が増加していくと予測する。こうしたなか、シェアリングエコノミー市場規模全体の2015年度から2021年度の年平均成長率(CAGR)は18.0%で推移し、2021年度には1,070億9,000万円に達すると予測する。

シェアリングエコノミー市場の予測

シェアリングエコノミーサービス市場は、現状の規模はまださほど大きくないが、今後は関連する既存業界のサービスを徐々にリプレースしながら成長していくと予測する。

例えば、車をシェアするカーシェアリングは自家用車の代替となるため、その普及は徐々にだが自動車販売台数を減少させていくと予測する。実際に、欧米では都市部への車の流入規制が広まりつつあり、都市部における交通手段の一つとしてカーシェアリングが自家用車を代替するようになってきている。現下、カーシェアリングの普及が将来的に自動車販売台数を減少させていくことを欧米の自動車メーカーは懸念し、その対策として、カーシェアリングを自社でのビジネス領域としても捉え、取り組む自動車メーカーが増加している。

また、車の相乗りサービスであるライドシェアは、タクシーよりも料金が安価なため、もしも今後国内で本格的にサービスが展開されるようになれば、タクシーの利用者がライドシェアに流れていくと予測する。日本では、道路運送法により自家用車で料金を徴収して乗客を運ぶ行為は「白タク」として規制されているため、ライドシェアは普及していないが、既にライドシェアが普及している海外では、その普及によって経営危機に陥ったタクシー会社も出てきている。なお、国内ではライドシェア企業がタクシー配車サービスを展開するなど、タクシー業界との共存の道を模索する動きも見られる。

個人宅の宿泊をマッチングする民泊サービスの普及は、ホテル・旅館業界のサービスをリプレースしていくと推測する。民泊サイトに掲載されている物件は一戸建て・マンションから城や古民家といったユニークなものまで多様であり、なかには、オーナーが宿泊サービスを提供するケースもあり、新たなコミュニケーションが生まれることもある。そのため、新鮮味を求める旅行者による利用が増加しており、今後はホテル・旅館から民泊サービスへと旅行者が流れていくと予測する。

その他、駐車場のシェア、店舗スペースのシェア、会議室のシェア、衣料品のシェア、人材のシェア、カネのシェアなど多様なシェアリングエコノミーサービスが続々と登場している。現状はそれらのシェアリングエコノミーサービスの規模は関連する既存業界の規模に比較すると微々たるものだが、今後それらのシェアリングエコノミーサービスは既存業界のサービスを徐々にリプレースしながら、また一部では共存しながら成長していくと予測する。

調査要綱

調査期間:2017年4月~10月
調査対象:シェアリングエコノミーサービス提供事業者等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・電子メールによる取材、ならびに文献調査を併用

※シェアリングエコノミーとは:本調査におけるシェアリングエコノミーとは、不特定多数の人々がインターネットを介して乗り物・スペース・モノ・ヒト・カネなどを共有できる場を提供するサービスのことを指す。但し、音楽や映像のような著作物は共有物の対象にしていない。
※シェアリングエコノミー市場とは:本調査におけるシェアリングエコノミー市場規模は、サービス提供事業者のマッチング手数料や販売手数料、月会費、その他サービス収入などのサービス提供事業者売上高ベースで算出した。